1994 Fiscal Year Annual Research Report
転写調節因子CREB結合蛋白(CBP)のクローニングとその細胞内分子機構の解析
Project/Area Number |
06044106
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
萩原 正敏 名古屋大学, 医学部, 講師 (10208423)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MONTMINY Mar The Salk Institue, PBL
西沢 祐治 名古屋大学, 医学部, 助手 (80252229)
臼倉 治郎 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30143415)
若林 隆 名古屋大学, 医学部, 教授 (00079998)
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Keywords | 転写調節 / 蛋白リン酸化 / CREB結合蛋白 / CBP |
Research Abstract |
転写調節因子CREBがAキナ-ぜによってリン酸化されると転写活性化能が著名に上昇することは、CRE-CATアッセイによって証明されていたが、どうしてリン酸化によって転写活性が上昇するのかは、大きな謎となっていた。ゲルシフトアッセイやin vitro転写系では、リン酸化による大きな変化は認められなかった。こうしたことから、リン酸化依存生転写活性化には転写調節因子CREBと基本因子複合体の間を結ぶ因子が必要なのではないかと考えられ、CREB結合蛋白の探索が始まった。 1993年ChriviaらがWest-Western法によりヒト甲状腺λgt11cDNAライブラリーからリン酸化CREBに結合するクローンが得、これをプローブとしてマウス脳cDNAライブラリーより265kDaの核蛋白をコードするcDNAがクローニングされた。この蛋白がSer-133のリン酸化されたCREBのKID領域に選択的に結合することを研究代表者らが証明し、CBP(CRE binding protein)と名付けられた。 CBPは核蛋白で、2つのZnフィンガーを有し、C端末にはglutamin(Q)-richドメインがあるが、CBP自身がDNAに結合するという証拠は、現在のところ得られていない。またN末側1/5のところ(462-661)にCREBと結合部位があり、基本因子複合体のうちTFIIDとはC末側で結合し得る。筆者が^<32>pラベル実験により調べたところ、CBPはリン酸化蛋白で(未発表データ)、シークエンス上ではAキナーゼやカルモジュリンキナーゼIIのコンセンサスを有する。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Okada,H.,et al.: "Anti-(glioma surface antigen)monoclonal antibody G-22 recognizes overexpressed CD44 in glioma cells." Cancer Immunology Immunotherapy22GD01:39. 313-317 (1994)
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[Publications] Alberts,A.S.,et al.: "Recombinant cyclic AMP response element binding protein (CREB) phosphorylated on Ser-133 is transcriptionally active upon its introduction into fibroblast nuclei." J Biol Chem. 269. 7623-7630 (1994)
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[Publications] 萩原 正敏: "cAMPシグナルとCREB/ATF" 臨床科学. 30(3). 327-331 (1994)
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[Publications] 萩原 正敏: "蛋白質燐酸化酵素の細胞内ソーティングと転写調節" 現代医学. 41(3). 595-599 (1994)