1995 Fiscal Year Annual Research Report
超並列計算機用自動並列化コンパイラに関する共同研究
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06044147
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
荒木 啓二郎 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (40117057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HAGHIGHAT Mo アルゴンヌ国立研究所, 研究員
BECHMAN Carl ダートマス大学, 電気計算機工学科, 助教授
POLYCHRONOPO コンスタンチン イリノイ大学, 電気計算機工学科, 準教授
山本 和彦 奈良先端科学技術大学院大学, 情報化学研究科, 助手 (50263439)
岡村 耕二 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (70252830)
最所 圭三 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (50170486)
平原 正樹 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (10192717)
福田 晃 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (80165282)
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Keywords | 自動並列化コンパイラ / データ分割 / タスク分割 / スケジューリング / 性能評価 / 命令レベル並列性抽出 / 中間表現 / 分散処理 |
Research Abstract |
平成7年度の研究進捗状況は予定以上であり,平成8年度に実施予定の一部を繰り上げて平成7年度に実施した。 データ分割、タスク分割、スケジューリングの統合 平成6年度の研究テーマであったデータ分割問題に対する中間表現を利用して、データ分割とタスク分割を同時に行なうアルゴリズムを提案し、国内での口頭発表ならびに国際学会での発表を行なった。本アルゴリズムを利用することにより、静的スケジューリングが効率良く行なえる。本テーマは平成8年度に開発予定のコンパイラに実装される。 性能指向型自動並列化コンパイラの研究 本研究テーマでは、与えられた並列計算機と並列プログラムに対して、最大の性能が得られるような並列性抽出手順を導き出すことに焦点を置いた。一般に並列性抽出手順の複雑さは、当該並列性抽出手法の順列組合せとなるため、各手順での評価時間が極めて小さくなければならない。そこで平成6年度の研究成果であった並列計算機に対する解析モデルを最適化し、マイクロ秒のオーダーで性能予測を行なわせるようにした。 自動並列化コンパイラ・バックエンド部の試作 平成6年度に開発されたコンパイラ・フロントエンドに対して、簡単なバックエンドの試作を行なっている。この開発作業は平成7年度中に完了予定である。 平成7年度の研究において、新たに得られた知見としては、『自動並列化コンパイラ・バックエンド部の試作』に対する中間表現として、どのような並列性抽出手法にも適用できるユニバーサルな中間表現形式の必要性を提案したことである。これは、平成8年度のテーマである『自動並列化コンパイラのフロントエンド部とバックエンド部の統合』にも適用可能で有効な手法である。 また、本研究は分散共有メモリ型並列計算機に対する自動並列化コンパイラの開発が主目的で、その技術をメッセージ・パッシング型並列計算機に適用することを予定していたが、それ以外にも、最近注目されているワークステーション・クラスタにも適用可能であることが判明した。
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[Publications] 笹倉万里子: "複合グラフを用いた階層タスクグラフの視覚化" 情報処理学会PRO研究会技術報告. 2-4. 25-32 (1995)
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[Publications] 城和貴: "Analytical Modeling of Cache Coherence Based Parallel Computers" 情報処理学会MPS研究会技術報告. 3-3. 13-18 (1995)
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[Publications] Tetsuya Saito: "An Analysis of the Sciddle Library on a Workstation Cluster : A Step Towards the Next Generation of Supercomputing" Proc.Parallel and Distributed Supercomputing Symposium. 104-111 (1995)
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[Publications] 丸川一志: "HTGの最適化手法への適応に関する考察" 情報処理学会HPC研究会技術報告. 58-1. 1-8 (1995)
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[Publications] 中西恒夫: "整数計画問題としてのループ並列実行時間の下限算出問題" 情報処理学会MPS研究会技術報告. 5-3. 13-18 (1996)
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[Publications] 中西恒夫: "ループによって運ばれる依存を有するループの並列実行時間の見積り" 情報処理学会ARC研究会技術報告. 117-5. 33-40 (1996)
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[Publications] Teruaki Kitasuka: "並列プログラムの局所化と並列化を支援するプロセッサ間通信" 並列処理シンポジウム'95. 297-304 (1995)
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[Publications] 北須賀輝明: "A Loop Parallelization Technique for Linear Dependence Vector" Proc.Parallel Architecture and Compiler Technology. 285-289 (1995)
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[Publications] 齊藤哲哉: "ワークステーションクラスタにおけるSciddleライブラリの評価" 情報処理学会DPS研究会技術報告. 71-16. 121-128 (1995)
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[Publications] Tuneo Nakanishi: "CDP^2 Algorithm-a Combined Data and Program Partitioning Algorithm on DPG" Proc.International Conference on Parallel Processing. 2. 177-181 (1995)
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[Publications] 中西恒夫: "CDPPアルゴリズム-DPG上での統合的データプログラム分割アルゴリズム" 情報処理学会HPC研究会技術報告. 57-24. 185-192 (1995)
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[Publications] 大森洋一: "OMT法による並列化コンパイラ中間言語フレームワークの構築" 情報処理学会PRO研究会技術報告. 2-5. 33-40 (1995)
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[Publications] 城和貴: "Applying the Semi-Markov Memory and Cache Coherence Interference Model to an Updating Based Cache Coherence Protocol" 情報処理学会MPS研究会技術報告. 6-2. 2-7 (1996)
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[Publications] 笹倉万里子: "並列化支援視覚化システムNara Viewにおけるプログラム情報の3次元表示法" 並列処理シンポジウム'96. (1996)
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[Publications] 中西恒夫: "ループ並列実行時間の下限を算出する一手法" 並列処理シンポジウム'96. (1996)
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[Publications] 城和貴: "Analytic Modeling of Cache Coherence Based Parallel Computers" 電子情報通信学会英文論文誌. (1996)