1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06044169
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
根本 実 九州大学, 工学部, 教授 (90005265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MCARTNEY Mar アリゾナ州立大学, 高分解能電子顕微鏡センター, 助手
SMUTH David. アリゾナ州立大学, 高分解能電子顕微鏡センター, 教授
友清 芳二 九州大学, 工学部, 助教授 (40037891)
堀田 善治 九州大学, 工学部, 助教授 (20173643)
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Keywords | 金属間化合物 / 析出強化 / ホイスラ-相 / ペロブスカイト相 / 格子占有率 / 分析電子顕微鏡 / 収束電子線回折 / 相互拡散係数 |
Research Abstract |
熱処理制御により第2相粒子を微細に分散した複合金属間化合物を作製するとともに、分析電子顕微鏡、エネルギーフィルター電子顕微鏡、超高分解能電子顕微鏡を用いて、析出粒子の結晶構造、マトリックスとの整合性や方位関係、粒子の回りの濃度や格子定数変化、マトリックスにおける添加元素の格子占有率、異相界面での相互拡散挙動を調べ、耐熱構造材料の開発を試みた。得られた成果を以下に要約する。 1.Ni_3AlではM_<23>C_6型の炭化物が、また、Tiを添加したNiAlではNi_2AlTiのホイスラ-相が分散可能であり、いずれも析出物の[001]と母相の[001]とが平行であることが分かった。 2.TiAlではペロブスカイト型のTi_3AICやTi_3AlNが母相の[001]方向に針状に析出することが分かった。 3.NiAlではα-Cr相を微細に分散析出させることに成功し、圧縮試験の結果によれば、析出粒子を含まないときよりも高温変形抵抗が大きいことが知られた。 4.TiAlにMnを添加した場合、その収束電子線回折パターンを定量的に解析することにより、電荷分布が均一になり、共有結合性が弱められることが分かった。また、c/aが小さくなり多くのすべり系が活動しやすくなって延性改善に寄与することが確認された。 5.Ni_3Alの延性改善に有効とされるMnやFeの置換型添加元素の占有挙動をALCHEMI法で求めた。いずれの元素もNi、Alの両サイトをほぼ等しく占有することが確認された。なお、本研究では従来考慮されていなかったDelocalizationの効果を著者らが独自に考案した不規則相を用いて補正した。 6.NiAlにFeとTiを同時添加した場合の占有挙動を、それぞれ単独添加の場合と比較した。Tiの強いAlサイト占有傾向のため、FeはNiサイトを強制的に占有することになった。なお、3元および4元系の合金における占有率決定は著者らの提案による式を用いた。 7.Ni_3Alの高温変形特性評価に重要な相互拡散係数、D、をNi/Ni_3Al拡散対から求めた結果、Dにはアレニウスの関係が成り立ち、D_o=1.18x10^<-4>m^2/s,Q=276kJ/molが得られた。ただし、Ni/NiAl拡散対からNi_3AlのDを求めた場合、Janssenが報告したような1桁程高い値が得られた。
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[Publications] M.Watanabe: "Electron Microscory Study of Ni/Ni_3Al Diffuston-Couple Iuterface-I.Microstructural Observatrn and Microcbemiccal Analysrs" Acta Metall.Mafer.42. 3381-3387 (1994)
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[Publications] M.Watanabe: "Electron Microscory Study of Ni/Ni_3Al Diffuston-Couple Iuterface-II.Diffusivity Meusuremests" Acta Metall.Mafer.42. 3389-3396 (1994)
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[Publications] M.Watanabe: "Intrfacial Structure and Composifion in Ni/Ni_3Al Diffusion-Couples" Advancd Matenals '93,III/B Composites.Grain Boundaries and Nanopbase Matenils Trans Mal.Res.Soc.Jgn,. 16B. 1429-1432 (1994)
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[Publications] Z.Horita: "General Formulafun for ALCHEMI" C1ltramicroscory. (in press). (1995)
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[Publications] R.Holinestad: "Effect of Mncloping on Charqe Deusity in j-TiAl by Quautitatiue CBED" Pbil Mag.(in press). (1995)
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[Publications] N.Komai: "Iuterdiffusivity Measuremeuts and Iulirface Obsevuabuns using Ni/Ni_3Ge Diffus.on couples" Acta Metall.Mater.(in press). (1995)