1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06044200
|
Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
友田 博通 昭和女子大学, 国際文化研究所, 助教授 (00155582)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ファン フィ・レ ハノイ大学, メトナム研究協力センター, 所長
小倉 貞男 都留文化大学, 比較文化学科, 教授 (00254251)
菊池 誠一 ハノイ大学, ベトナム研究センター, 研究員
古田 元夫 東京大学, 教養学部, 助教授 (50114632)
小川 英文 東京外語大学, フィリピン学科, 講師 (20214025)
松波 秀子 清水建設, 技研環境技術部, 研究員
林 良彦 文化庁, 文化財保護部, 調査官
斎藤 英俊 文化庁, 文化財保護部, 主任調査官
山田 幸正 都立大学, 工学部建築学科, 助手 (10191347)
羽生 修二 東海大学, 第二工学部建築工学科, 助教授 (30266382)
福川 裕一 千葉大学, 工学部建築学科, 助教授 (90156761)
ファン ダオ・キン ベトナム文化財修復設計センター, 所長
|
Keywords | ホイアン / 町並み保存 / 家屋調査 / 居住者調査 / 文化財調査 / 考古学発掘 / 土地家屋台帳 / 修復技術指導 |
Research Abstract |
本年度の町並み保存調査は、6項目について報告する。(1)町並み調査(2)居住者調査は全体で約400軒を予定、9月調査37軒、3月調査41軒で、既調査分114軒とあわせて192軒と約半数の調査を完了。(3)文化財調査は、チャンフ-80番を完了し修復工事も完了、チャンフ-121番は9月解体調査を完了。これらの工事の技術指導も行なった。屋根替え工事も11軒完了した。(4)考古学発掘調査は町並み周辺地区を対象に2ヶ所行なった。4月は年代測定可能な層位を伴って肥前磁器が出土、7月はやはり層位を伴ってイスラム磁器が出土。既調査のチャンフ-通り5ヶ所の発掘と併せて7地点となった。(5)土地家屋台帳調査は10軒の家で複写でき解読した。一番古くはフエの元朝成立以前の1767年もあり、土地の周囲の状況の記述が町並み形成史の貴重な資料となっている。(6)既存計画のヒアリングの結果は、ベトナム政府から日本政府へのJICAのベトナム中部社会開発調査の要請となり、来年度実施される運びとなった。(7)また、予定外の調査としてフエの民家調査を行ないホイアンの町家の形成がベトナム中部を代表する住居形式をもつフエの大官の住宅と近似していることを明らかにした。 これらの調査から、ホイアンの現存する町並みは日本人町時代ではなくその後の華僑街であること、ただし町並みを構成する住居の形式はベトナム中部に花開いた独特の文化を代表するものであること、日本人町は従来いわれていたチャンフ-通りでないことを明らかにするとともに、その北側または西側に存在したのではないかと推測される根拠を得たこと、そしてなによりも多数の住戸の修復工事を推進し技術指導をすることができたことが今年度の成果として特筆される。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 内海 佐和子: "住民の生活の近代化要求に対して-ホイアン町並み保存に関する調査研究その5-" 1994年度大会(東海)学術講演梗概集 E冊分. -1 (1994)
-
[Publications] 湯本 敦: "住民の建て替え改修要求に対して-ホイアン町並み保存に関する調査研究その6-" 1994年度大会(東海)学術講演梗概集 E冊分. -3 (1994)
-
[Publications] マーク・チャン: "ホイアン旧市街地の形成過程-ホイアン町並み保存に関する調査研究その7-" 1994年度大会(東海)学術講演梗概集 E冊分. -5 (1994)