1995 Fiscal Year Annual Research Report
性別権力構造の国際比較 -女性による社会的リーダーシップ取得のメカニズムに関する国際比較研究-
Project/Area Number |
06044203
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
天野 マキ 東洋大学, 社会学部, 教授 (50106035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MINO Vianell University of Roma La Sapienza, ITALY, Professor
石川 晃弘 中央大学, 文学部, 教授 (80055178)
松浦 千誉 拓殖大学, 政経学部, 教授 (70181691)
細井 洋子 東洋大学, 社会学部, 教授 (80073633)
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Keywords | Cender / トップリーダー / 権力構造 / 政治的リーダー / 経済的リーダー / 国際比較 / 男女間格差 / 比較調査 |
Research Abstract |
1995年6月15日〜7月20日まで、継続中の「性別権力構造の国際比較」調査研究の研究分担者であり、コーディネーターでもあるローマ大学のミノ・ヴィアネロ教授が来日。集計中の日本データについて、コンピューター入力の統一的方法等を教示した。 ミノ教授滞在期間内には、研究会や講習等を重ね、国際比較研究の基礎データ作成のためにおおいに役立った。7月22日から、石川晃弘がスロバキア・ブラティスラバに先発、8月21日まで、合流後の調査のための準備を行なった。8月22日、スェ-デン・ストックホルムで、石川晃弘は、日本から到着した細井洋子、松浦千誉、天野マキと合流。 8月22日〜29日まで石川晃弘、細井洋子、松浦千誉、天野マキの4人は、ストックホルムで面接調査を実施。対象者は女性のリーダーシップに関係深い、男女平等オンブズマン、女性裁判官、女性国会議員、女性会社経営者等であった。日本の女性リーダー調査の集計・分析中であるところから、スェ-デンの女性リーダーとの共通性や異質性が明らかになって興味深いものがあった。ただし、一週間の調査では、調査対象も限定されるところから、次年度の継続調査の必要性を実感させられた。8月29日〜9月8日まで、ブラティスラバにて研究協力者と共同研究の打ち合せを行なう。スロバキアを中心に、かつての社会主義国における女性のリーダーシップの変容過程を調査することの可能性を検討すると共に社会変動をキーワードにした女性の社会・家庭生活の変容に関する比較研究の可能性を討議し、調査実施についての合意を得た。 研究協力者は、ドクター・マグダレ-ナ・ピスコ-ヴァ(Institute of Sociology Slovak Academy of Sciences)である。石川晃弘は、9月9日以後もスロバキアに留まり、以後の共同調査のためのミーティング等の参加、調査実施及び共同研究のための基盤を固めた。全員帰国後、調査項目の作成を開始し、目下、その完成を急いでいる。1996年度中の調査終了が目標である。当該調査によって、継続中である「女性のリーダーシップ取得のメカニズムに関する国際比較研究」の分析が一層、実証的になるであろうと確信する。
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