1994 Fiscal Year Annual Research Report
中国人双生児の歯列、顎顔面頭蓋の成長発育に関する調査
Project/Area Number |
06045010
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小野 博志 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (80013879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 歓 北京医科大学, 口腔医学院, 講師
でんぐ 輝 北京医科大学, 口腔医学院, 教授
石川 雅章 東京医科歯科大学, 歯学部・附属病院, 講師 (40114730)
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Keywords | モンゴロイド / 双生児 / 歯列模型 / 頭部X線規格写真 / 顎・顔面頭蓋 / 遺伝力 / 小児生活習慣 / 小児食習慣 |
Research Abstract |
平成6年度では、北京医科大学口腔医学院児童牙科に通院している双生児1組を用いて資料採得の一連の過程を行い、使用予定の材料、機器などの巧拙を検討し、操作に要する時間などを調査した。また、当教室と繋がりのある中国北方3市(北京、陜西省西安、黒龍江省哈爾濱)において、気候、風土、児童の生活環境、食習慣などを調査した。3市とも気温の温度差は日本よりも厳しく、都市中心の大気汚染は想像以上であった。特に北京では、集団保育的な体制がうかがわれ、昼食のほか朝食や夕食も家庭以外で食べることが多い傾向にあった。 当初の計画では、3年間にわたる資料採得により5歳から16歳までの半縦断的資料を作成する予定であった。しかし、北京医科大学口腔医学院児童牙科にて双子児調査した約10年前、また、本科学研究費補助金を初めて申請した平成3年に比較しても、中国の社会環境が著しく変化し、研究計画の変更を余儀なくされた。本科学研究費補助金の内定時から先方と詳細に打ち合わせしたが、まず、調査予定の9月までに双子児を必要数収集することは不可能であり、さらに、中国社会にはびこるようになった拝金主義の風潮により、各職域からの双子児収集そのものに多額の費用がかかるとのことであった。 そこで、研究の焦点を混合歯列期のみにあて、男児または女児だけの調査に変更するとともに各年齢の双子児組数を大幅に縮減した。平成6年度は予備調査、双子児資料採得は平成7、8年度とし、最終的な双生児半縦断的資料を7歳から12歳までに限った。また。双生児の卵生診断を中国では出生後にほとんどしていないことがわかり、調査項目に卵生診断を急遽加えた。こうして、平成6年度は旅費以外の費用の大半を、当初は予定していなかった職域単位での双生児収集に対する謝金および卵生診断に費やした。
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