1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06045011
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
鈴木 茂 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10162950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ドベリー ブレッド コーネル大学, アジア研究, 教授
コシュマン ヴィクター コーネル大学, アジア研究, 教授
サカイ ナオキ コーネル大学, アジア研究, 助教授
八木 久美子 東京外国語大学, 外国語学部, 助手 (90251561)
丹羽 泉 東京外国語大学, 外国語学部, 講師 (80242220)
藤井 毅 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20199285)
山之内 靖 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (60014429)
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Keywords | 日本研究 / 国民国家 / 民族 / ナショナリティ / 多文化主義 / オリエンタリズム / NIES |
Research Abstract |
本年度は,(1)9月末から10月初めにかけて東京外国語大学から山之内靖と鈴木茂の2名がコ-ネル大学を訪問し,(2)2月中旬にコ-ネル大学からブレット・ドベリ-氏が来日した。それぞれ,各大学の主催するワークショップに参加することによって意見交換や議論を活発に行い,大きな成果と新たな知見を得ることができた。コ-ネル大学では,日本の社会科学の現状(山之内)と日本のエスニシティ研究の動向(鈴木)の報告が行われ,アメリカの日本研究者との交流を深めた。また,アメリカの日本研究にみられる言語論や文化研究からの関心の高さなど,最先端の研究動向に触れることができた。ドベリ-氏は本学主催のワークショップにおいて,「日本近代文学研究の方法-アメリカと日本-」というテーマで報告を行った。これらのワークショップには大学院生も参加し,大きな知的刺激を得ることができた。また,本年度の5月から伊豫谷がコ-ネル大学へ留学し,9月からはコシュマン氏が大学へ留学し,それぞれの大学での講義や討論会を通して共同研究をさらに深めている。これらの数々の研究や報告の成果は,2冊の本として柏書房から刊行することとなり,すでに1冊目は『総力戦と現代化』という題で11月に出版された。2冊目も,『ナショナリティの脱構築』と題して,1996年2月に出版される予定になっている。また,これら2冊の本の英訳版の出版計画も,コ-ネル大学のメンバーの協力により着実にすすめられている。来年度は,コ-ネル大学からナオキ・サカイ氏を招き,本学からは伊豫谷,小沢の2名をコ-ネル大学およびドイツに派遣する予定である。
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[Publications] 八木 久美子: "「小説『わが町内の子供達』をめぐる論争が示すもの」" 東京外国語大学論集. No.51. 171-186 (1995)
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[Publications] ナオキ・サカイ: "「文学」の区別,そして翻訳という仕事" 思想. No.859,1996年1月号. 250-278 (1996)
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[Publications] 丹羽 泉: "「ムーダン」と「教祖」の間" 東京外国語大学論集. No.51. 231-242 (1995)
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[Publications] 鈴木茂: "ブラジルからの帝国主義(『一つの民族が支配するとき-西と東の帝国主義』所収)" (1996年出版予定),
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[Publications] 山之内靖: "方法的序論(『総力戦と現代化』所収)" 柏書房, 334 (1995)
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[Publications] ヴィクター・コシュマン: "規律的模範としての資本主義の精神(『総力戦と現代化』所収)" 柏書房, 334 (1995)
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[Publications] ナオキ・サカイ: "序文(『ナショナリティの脱構築』所収)" 柏書房, 330 (1996)
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[Publications] ブレット・ドベリ-: "日本バッシングの時代における日本研究(『ナショナリティの脱構築』所収)" 柏書房, 330 (1996)