1994 Fiscal Year Annual Research Report

新規医療材料の開発に関する共同研究

Research Project

Project/Area Number	06045029
Research Institution	Tottori University
Principal Investigator	松橋晧鳥取大学, 農学部, 教授 (00001529)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	NORRDIN R.W. コロラド州立大学, 獣医学部, 教授 STASHAK T.S. コロラド州立大学, 獣医学部, 教授 NELSON A.W. コロラド州立大学, 獣医学部, 教授谷川孝彦鳥取大学, 医学部, 講師 (80135863) 田中吉紀鳥取大学, 医学部, 教授 (70029809) 指輪仁之鳥取大学, 工学部, 助教授 (20205884) 斎本博之鳥取大学, 工学部, 助教授 (20186977) 重政好弘鳥取大学, 工学部, 教授 (00032029) 岡本芳晴鳥取大学, 農学部, 助手 (50194410) 南三郎鳥取大学, 農学部, 助教授 (70032307)
Keywords	ムコ多糖 / キトサン / キチン / 創傷治癒促進 / 多形核白血球 / 遊走能 / 化学発光能 / 肉芽形成
Research Abstract	1)キチン質製材の開発(重政、斎本、指輪):キチンに関してはイカ甲より抽出したβ-キチンを懸濁させ、凍結乾燥によってスポンジ状物を作製した。また、キチンドープをポリエステル不織布に含浸させ、キチン・ポリエステル不織布複合体を作製した。キトサンに関してはカニ殻より抽出したα-キチンを濃アルカリ液で処理し、脱アセチル化度82%のキトサンに変化させ、さらに酢酸溶液中に溶解後凝固槽で紡糸し、その糸をミキサ-処理によって綿状物を精製した。 2)キチン質製材の獣医臨床への応用(松橋、南、岡本):スポンジ状物は組織埋植あるいは被覆材として、キチン・ポリエステル不織布複合体は人工皮下組織、人工靱帯、人工横隔膜、人工関節嚢として、線状物は組織埋植あるいは被覆材として牛、馬、犬および猫に応用した。その効能は肉芽組織の形成促進を主体とする創傷治癒促進効果、ヘルニア、突球、関節炎などの治療手技の簡便化が可能となり、新しい創傷治療剤としてのキチンおよびキトサンの応用意義を明らかにした。 3)創傷治癒促進効果の機構解明(田中、谷川):キチンによって誘引される滲出液にFGF因子,IL-1およびPGE_2が存在することを証明した。また、キチンおよびキトサンは多形核白血球の遊走因子であり、かつ多形核白血球の化学発光能を刺激することを明らかにした(松橋,南,岡本)。 4)腱修復促進効果の証明(Melson,Stashak,Norrdin):日本における以上の成績をもとに、腱修復促進剤としてのキチンおよびキトサンの形状を検討し、キチン微粉末懸濁剤が最高であることを証明するとともに、緬羊における実験手技を確率した。

Research Products

(6 results)

All Other

All Publications (6 results)

[Publications] Okamoto,Y.,Minami,S.,Matsuhashi,A.,et al.: "The fate of N-acetyl-D-glucosamine(chitin)in canine subcutaneous tissues." J.Jap.Soc.Biomater.(in press). (1995)
[Publications] Minami,S.,Okamoto,Y.,Matsuhashi,A.,et al.: "Polymeric N-acetyl-D-glucosamine(chitin) induces prostaglandin E_2 in dogs." J.Vet.Med.Sci.57(in press). (1995)
[Publications] Usami,Y.,Okamoto,Y.,Minami,S.,et al.: "Migration of canine neutrophils to chitin and chitosan." J.Vet.Med.Sci.56. 1215-1216 (1994)
[Publications] Usami,Y.,Okamoto,Y.,Minami,S.,et al.: "Chitin and chitosan induce migration of bovine polymorphonuclear cells." J.Vet.Med.Sci.56. 761-762 (1994)
[Publications] 南三郎,岡本芳晴,大参広典,他: "犬会陰ヘルニア治療へのキチン・ポリエステル不織布複合体の応用" 日獣会誌. 47. 853-855 (1994)
[Publications] 矢吹稔編集代表: "キチン,キトサンハンドブック" 技報堂, 533 (1995)

1994 Fiscal Year Annual Research Report

新規医療材料の開発に関する共同研究

Principal Investigator

松橋 晧 鳥取大学, 農学部, 教授 (00001529)

Research Products

[Publications] Okamoto,Y.,Minami,S.,Matsuhashi,A.,et al.: "The fate of N-acetyl-D-glucosamine(chitin)in canine subcutaneous tissues." J.Jap.Soc.Biomater.(in press). (1995)

[Publications] Minami,S.,Okamoto,Y.,Matsuhashi,A.,et al.: "Polymeric N-acetyl-D-glucosamine(chitin) induces prostaglandin E_2 in dogs." J.Vet.Med.Sci.57(in press). (1995)

[Publications] Usami,Y.,Okamoto,Y.,Minami,S.,et al.: "Migration of canine neutrophils to chitin and chitosan." J.Vet.Med.Sci.56. 1215-1216 (1994)

[Publications] Usami,Y.,Okamoto,Y.,Minami,S.,et al.: "Chitin and chitosan induce migration of bovine polymorphonuclear cells." J.Vet.Med.Sci.56. 761-762 (1994)

[Publications] 南 三郎,岡本芳晴,大参広典,他: "犬会陰ヘルニア治療へのキチン・ポリエステル不織布複合体の応用" 日獣会誌. 47. 853-855 (1994)

[Publications] 矢吹 稔 編集代表: "キチン,キトサンハンドブック" 技報堂, 533 (1995)

松橋晧鳥取大学, 農学部, 教授 (00001529)

[Publications] 南三郎,岡本芳晴,大参広典,他: "犬会陰ヘルニア治療へのキチン・ポリエステル不織布複合体の応用" 日獣会誌. 47. 853-855 (1994)

[Publications] 矢吹稔編集代表: "キチン,キトサンハンドブック" 技報堂, 533 (1995)