1995 Fiscal Year Annual Research Report
先端技術を用いたタイ東北部における資源植物の利用法の開発
Project/Area Number |
06045040
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
佐古 宣道 佐賀大学, 農学部, 教授 (20038219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白武 義治 佐賀大学, 農学部, 助教授 (10192121)
染谷 孝 佐賀大学, 農学部, 助教授 (30154719)
SURASAK Seri コンケン大学, 農学部, 助教授
石丸 幹二 佐賀大学, 農学部, 助教授 (40223028)
VARIN Thongc コンケン大学, 農学部, 講師
福徳 康雄 佐賀大学, 農学部, 講師 (20181290)
原田 二郎 佐賀大学, 農学部, 助教授 (00111485)
TASANEE Jamj コンケン大学, 農学部, 助教授
藤條 純夫 佐賀大学, 農学部, 教授 (50011911)
WEERA Parkut コンケン大学, 農学部, 講師
下村 義人 佐賀大学, 農学部, 教授 (70216141)
SANUN Jogloy コンケン大学, 農学部, 助教授
高木 胖 佐賀大学, 農学部, 教授 (30039341)
SOPONE Wogk コンケン大学, 農学部, 助教授
ADUL Apinunt コンケン大学, 農学部, 助教授
ASSANEE Pach コンケン大学, 農学部, 助教授
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Keywords | 資源植物 / タイ東北部 / 先端技術 / 農業経営 / 大量増殖 / 不良土壌 / 植物病害 / 環境適応 |
Research Abstract |
タイ側からは、招聘計画どうり、3名の研究者、Sopone Wongkaew助教授(植物病理学)、Sanun Jogloy助教授(育種学)およびTasanee Jamjanya助教授(昆虫学)を招聘した。日本において、植物ウイルスの診断法、マメ科植物の栽培と育種技術、さらに植物病害虫の分類と生理解析技術の修得のため、それぞれのカウンターパートナーの研究室で実験をおこなった。また、佐賀県農業研究センターの農薬研究室やバイオテクノロジー研究室などを訪問し、生物農薬等の先端技術の教授をうけた。さらに、農林水産省九州農業試験場(熊本県)、九州東海大学(熊本県)または九州電力株式会社総合研究所農業電化試験場(佐賀市)の関連研究室を訪問、視察し、各研究者との交流および討論をおこなった。 日本側からは、派遣計画に従い、植物生態学の専門家である原田二郎助教授および土壌微生物学の専門家である染谷孝助教授を派遣した。当初の計画どうり、植物の大量繁殖利用技術と土壌微生物学の先端技術について教授した。また、コンケン地区の有用植物および不良土壌に関して大学研究者と共同調査ならびに情報交換をおこなった。 特に今回、コンケン地区の調査において不良土壌の改良の重要性が再認識された。つまり、タイ東北部の一帯には、塩性土壌や不良排水による耕作不適地および耕作不安定地が存在し、これら土壌の改良や共生窒素固定菌など有用微生物の利用が、安定的な農業生産に不可欠と判断された。一方、コンケン市郊外には、廃棄物の投棄(オープンダンピング)による土壌、地下水の汚染が進行していると思われる箇所があり、周辺耕地への重金属や変異原物質などの有害物質の拡散等の影響も懸念された。有用植物資源の高度利用を達成する上でも、土壌の生産性維持と安定性の確保は不可欠であり、コンケン大学土壌学研究者との引き続いての共同調査と情報交換が重要である。
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