1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06045046
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
香村 眞徳 琉球大学, 理学部, 教授 (90044982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 俊伯 済州大学校, 海洋学大学, 助教授
李 和子 済州大学校, 自然科学大学, 教授
李 祺完 済州大学校, 海洋学大学, 教授
李 龍弼 済州大学校, 自然科学大学, 教授
金 文洪 済州大学校, 自然科学大学, 教授
高 有峰 済州大学校, 海洋学大学, 教授
土屋 誠 琉球大学, 理学部, 教授 (40108460)
上原 剛 琉球大学, 理学部, 教授 (20045016)
山里 清 琉球大学, 理学部, 教授 (80044973)
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Keywords | 潮間帯生物 / 海浜植物 / 潮下帯生物 / プランクトン / 地理的変異 / 高温耐性 / 現在量 |
Research Abstract |
ヒジキの葉状部の形態には地域的変異があり、葉状葉は沖縄と輪林(済州)、線状葉は城山(済州)に見られた。この形態的変異は、環境要因によるものか、遺伝的要因であるのか、検討中である。また、両島の幼植物による更新には違いがあり、更新過程は沖縄の場合、新幼胚によるものか、根部から新芽によるものか、を明らかにするため自然下における個体の出現状況を実験観察中である(李龍弼、香村)。タイドプールに散在する大小の転石上の生物群集は、両島のものと比較した結果、出現種数は類似するが、種の多様性は沖縄の方が高いことが明らかになった(土屋)。済州のムラサキウニの産卵期は夏場であることを確かめ、受精卵からプルテウス4細胞までの発生とその形態を観察し、高温に対する予備的耐性実験を行った(上原)。済州の潮下帯の海藻帯における無脊椎動物と生態分布について観察を行い、サンゴ礁におけるそれとの比較を試み、現在解析中である(山里)。沖縄と済州周辺の植物プランクトンの現在量は、1当たりの細胞数で、沖縄の場合、10^4以下、済州10^5以下で、1m^3当たりのchl-aは沖縄0.1mg以下、済州の0.5mg内外であることがわかった。群集構造については現在解析中である(李俊伯)。動物プラトンについて、両島を比較した結果、両方ともアイアシ類が75%以上を占め、その中Paracalanus,Acrocalanus,Clausocalanus等の種が優占、これらの占有率は済州の方が沖縄より高かった。各生物群別生物量等の地理的差や共通点は解析中である(高)。済州の海岸砂丘植生は、イカヒジキクラスの1群落、ハマボウクラスの2群落と3群集、ハマユウクラス1群集等で、その分布パターンは、沖縄のそれよりも九州地方の海岸砂丘植生と非常に類似することがわかった。(金)。沖縄の潮間帯に生息する焼脚類Nitocra affinisのnaplius幼生発生は6期で、発生に要する時間は、水温27.8℃、塩分濃度33パ-ミルで約2〜3日であった。(李和子)。
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[Publications] Hwa Ja Lee 李 和 子: "Parapeltidium brunneum a new Harpacticoid species from Okinawa (Copepoda : Harpacticoida : Peltidiidae)" The Korean journal of Systematic Zoology. 12(予定). (1996)
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[Publications] Moon Hong Kim 金 文 洪: "Vegetation of the seashore sand dune in Cheju lsland" Journal of Environmental Research. 2(1). 37-46 (1994)