1995 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害者を対象とする日米大学間の高等教育に関する比較研究
Project/Area Number |
06045060
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Research Institution | Tsukuba College of Technology |
Principal Investigator |
根本 匡文 筑波技術短期大学, 一般教育等, 教授 (70228295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CLYMER Willi 国立聾工科大学, 助教授
EWELL Elizab 国立聾工科大学, 就職センター, 所長
LANG Harry 国立聾工科大学, 教授
MEATHーLANG B 国立聾工科大学, 教授
HURWITS Alan 国立聾工科大学, 準副学長
DECARO James 国立聾工科大学, 学長代行
石原 保志 筑波技術短期大学, 教育方法開発センター, 助手 (70212917)
土田 理 筑波技術短期大学, 一般教育等, 講師 (10217325)
松藤 みどり 筑波技術短期大学, 一般教育等, 助教授 (30271464)
須藤 正彦 筑波技術短期大学, 一般教育等, 助教授 (90206566)
小林 正幸 筑波技術短期大学, 教育方法開発センター, 助教授 (50215365)
及川 力 筑波技術短期大学, 一般教育等, 助教授 (60213609)
長谷川 洋 筑波技術短期大学, 電子情報学科, 助教授 (80013176)
井上 亮一 筑波技術短期大学, 建築工学科, 教授 (90223289)
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Keywords | 聴覚障害学生 / 高等教育比較研究 / 聴覚障害補償教育法 / 聴覚障害者職域開拓 / 異文化間交流学習 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、日本および米国の聴覚障害者を対象とする高等教育機関である筑波技術短期大学と国立聾工科大学(National Technical Institute for the Deaf)の教育活動について、教育過程、教育方法、卒業生の進路と職域開拓、学生の交流による生活態度と意識の変容の4つの観点から比較検討を行った。 1.日米共に、学生の基礎学力を専門領域の学習に耐えうるレベルにまで高める方策と、学生の専攻を各自の興味と能力に応じて決定するプロセスに大きな課題があることが確認された。NTIDで今年9月から試行される科目選択の新たな方法とそのための評価基準について、本学での適用の可能性について共同して検討していくことになった。 2.英語と数学について両大学の研究者が共同で実験的な授業を行い、その過程を分析した。電子メールや相互同時動画伝送を授業に導入して英語力を高めていく方策や、数学の授業における視覚情報の掲示のしかた、OHPや関数電卓の有効な活用等が具体的な授業に即して検討された。 3.聴覚障害者を持つコンピュータ技術者の職務の現状と問題点についてアンケート調査をもとにして日米の状況を検討した。両国共に30歳までは健聴者との差がないが、35歳以降の昇格の困難さ、待遇面での遅れをどのように解決すべきかが共通する今後の課題である。 4.学生同士の交流にあたっては、本学学生の自主的な英文資料の収集調査、アメリカ手話の学習等の準備や、事後の報告会のプログラムが確立しつつある。専門過程の授業への参加、寄宿舎における共同生活等、NTIDの側でも本学学生の受け入れが学生主体でなされており、交流を定期的に積み重ねることによる日米両大学の学生の成長には著しいものがある。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Hasegawa: "Development of a Sign System Closer to Pidgin Sign Japanese" 18th lnternational Congress on Education of the Deaf,Tel Aviv,. (1995)
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[Publications] H.Hasegawa: "Development of Signs for Computer Terminology" 18th lnternational Congress on Education of the Deaf,Tel Aviv,. (1995)
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[Publications] 松藤みどり: "アメリカ研修旅行の意義学生のアンケート調査から" ろう教育科学. 37(3). 133-141 (1995)
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[Publications] 長谷川洋: "コンピュータ用語の手話" 中央法規出版, 406 (1996)