1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06206103
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
水島 司 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (70126283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 哲夫 駒沢大学, 文学部, 助教授 (00170762)
三尾 裕子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (20195192)
西井 涼子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助手 (20262214)
永田 淳嗣 東京大学, 教養学部, 助手 (30218002)
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Keywords | 歴史情報地図 / マレーシア / マレー半島 / 複合社会 / 形成原理 / データベース / ヴィジュアルな情報 |
Research Abstract |
本研究の主要な目的は、マレー半島部についての過去100年余りの時期に関する歴史情報地図の作成のためのデータベース作りであった。これは、マレーシアを中心とした複合社会における形成原理に関する理論的諸仮説を提示し検討するための基礎作業として位置づけられるものである。具体的作業としては、第1に既に東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所に納入されている800本近いマレーシア国立文書館作成のマイクロフィルムのプリントアウト、及び他の研究機関に保管されているマレーシア関係の一次資料に関する情報を集めることであった。第2には文献・資料からの情報のパソコンへの入力を行い、ヴィジュアルな情報を、歴史の流れに沿ってテーマごとにより立体的、視覚的な形で提示する情報地図を作成することであった。しかし本年は、フィルム量が極めて多いため、いまだ未プリントのフィルムが残され、今後はこれらの作業結果に加え、さらにデータの充実を図り、情報地図を整備し、早急にCDによりデータ集を発行することを目指している。本年度は、このデータ整理と情報地図化については未完成となったが、メンバーのそれぞれはそれらのデータを利用する形で、佐藤を除く全員がマレー半島で海外調査を実地し、その成果のとりまとめに生かすことができた。研究成果の今後の発表計画としては、本年の7-8月を目標にして、本研究の参加者を主体とし、マレーシア関係の論文集を発行する準備を既に進めている。水島は、クアラ・カンサルの都市形成に関する歴史地図情報を中心とした論文を、永田はジョホール州の地域開発の歴史的展開と生態環境の変化についての論文を、西井は南タイでの仏教徒・イスラーム教徒の混住地域の村落に関する論文を、三尾は華人社会についての論文をそれぞれ用意している。
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[Publications] 水島司: "マレー半島におけるクォータ制の展開" 歴史学研究. 増刊号. 140-147 (1994)
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[Publications] 水島司: "マレー半島ペラ地域における土地行政" 東南アジア-歴史と文化-. 23. 22-42 (1994)
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[Publications] Tsukasa Mizushima: "Histrorical Study on Land Transaction in a Perak Karpong,Malaysia" Regional Views. 9. (1995)
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[Publications] Junji Nagata: "A Note on Land Title,Mukim Sungai Perggor,Johor State" Regional Views. 9. (1995)
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[Publications] 永田淳嗣: "ジョホール・マラッカ海峡沿岸における在地権力者の農園経営" 東南アジア研究. 32-3. 357-384 (1995)
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[Publications] 三尾裕子: "漢民族と周辺少数民族の文化の接触と変客 第2回研究会" 通信(東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所). 80. 31-32 (1994)
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[Publications] Tsukasa Mizushima(ed.): "Local Societies in Malaysia,vol.2" ILCAA,Tokyo University of Foreign Studies, 124 (1994)