沖縄の社会に関する研究

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06208209
• Research Institution: Okinawa International University
• Principal Investigator: 仲地 哲夫 沖縄国際大学, 文学部, 教授 (70172343)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 小熊 誠 沖縄国際大学, 文学部, 教授 (90185562) ; 来間 泰男 沖縄国際大学, 商経学部, 教授 (80088723)
• Keywords: 琉球産業制度史料(全10巻) / 近世地方経済史料第 / 京大文学部博物館所蔵琉球資料 / 人頭税制度 / 地割制度 / 黒糖専売制度

Research Abstract

1、国頭村奥区の行政文書の調査を名桜大学の中村誠司氏と二人で実施した。明治後期の土地整理関係の文書、猪垣に関する文書、戦後の同区の協議録、共同店経営に関する文書等、沖縄の村落の特質を解明するための史料が保存管理されているのを確認した。その一部は「国頭村奥区資料」としてマイクロフィルムに収めることが出来た。
2、『近世地方経済史料』第9巻・第10巻の入力が完了したので、原本(『琉球産業制度史料』)との照合作業にとりかかり、3月末日現在、その作業はほゞ終わった。より厳密な校正をめざし、しばらく作業を継続するとともに、琉球語彙用例集の編集方法について検討を開始する予定である。なお、『那覇市史』資料編1第10巻「琉球資料」上については、入力は一応終わっているので、次年度早々に校正作業にとりかかる予定である。
3、「沖縄の歴史情報研究」の公開を目的として、沖縄の4つの班と沖国大南島文化研究所の共催で5月27日に南島文化研究所で第1回人頭税研究会を開催し、また11月24日には沖縄県立図書館宮古分館で第2回人頭税研究会を開催した。この研究会は、研究者と市民の連携を強化する役割を果たしているが、前近代の宮古・八重山の社会構造を解明するためのステップとしても重要である。次年度も適当な時期に開催する予定である。

Research Products

• [Publications] 仲地哲夫: "琉球の歴史と民衆" 沖縄国際大学公開講座1『琉球王国の時代』(所収). 49-92 (1996)
• [Publications] 仲地哲夫: "琉球史における民衆の役割(上)" 南島文化研究所紀要『南島文化』. 19. 1-12 (1997)
• [Publications] 来間泰男: "地割制度と人頭税制" 南島文化研究所紀要『南島文化』. 19. 1-12 (1997)
• [Publications] 小熊 誠: "翻訳:椅子墳と亀殻墓(執筆者、周星)" 南島文化研究所紀要『南島文化』. 18. 31-61 (1996)