1994 Fiscal Year Annual Research Report
分子ポテンシャル理論に基づく筋収縮運動シミュレーション
Project/Area Number |
06213224
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲町 英治 大阪大学, 工学部, 助教授 (60099893)
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Keywords | 骨格筋 / 心筋 / 収縮運動 / シミュレーション / 分子力学計算 / 分子動力学 / アクチン / ミオシン |
Research Abstract |
申請者は,横紋筋で構成される筋,つまり骨格筋および心筋の収縮運動メカニズムの解明のために,ミオシン・アクチン分子レベルで定義された分子ポテンシャル理論に基づく筋収縮運動モデルを提案してきた.本年度は,NatureおよびScienceに公表されたアクチン単分子およびミオシン頭部S1のHolmesおよびRaymentらの3次元結晶構造実験解析結果を用いて,より精緻な原子レベルでの分子構造解析および動特性解析を行った.静的および動的な材料特性・機能評価を目的として分子力学/分子動力学解析を行い,これまでに得られた実験解析結果との比較により解析法の妥当性を検討した.ここでの配座エネルギー最小分子構造およびゆらぎおよび体積圧縮率計算のための基準振動解析のために分子力学計算プログラムAMBERを使用した.本年度はアクチンおよびミオシン頭部S1分子,さらには筋収縮運動制御を行うとされているトロポニンCについて原子単位のポテンシャルエネルギ,揺らぎ,さらには体積圧縮率,柔らかさの推定を行った.それにより,活動部位,ミオシン頭部S1との結合部位の活性化予測などができ,実験観察を検証できた.さらに,マグネシウムイオン,カルシウムイオンの存在,結合によって柔らかさが大きくことなることを示し,それらの収縮運動への関与に関する推測を定量的に可能にした.主鎖の一部切断による活動機能の低下がみられることも示した.
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[Publications] 仲町英治,塚本純,田村陽次郎: "分子ポテンシャル理論に基づく骨格筋の収縮運動解析" 日本機械学会論文集(A編). 60-578. 2464-2470 (1994)
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[Publications] 仲町英治,塚本純: "骨格筋の興奮収縮連関の実験と数値解析" 日本機械学会論文集(A編). 60-578. 2471-2477 (1994)
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[Publications] 仲町英治,岩本正実: "筋を構成するアクチンの分子力学計算法による構造解析" 日本機械学会論文集(A編). 60-580. 2915-2920 (1994)
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[Publications] 仲町英治,岩本正実: "基準振動解析によるアクチン分子の運動特性に関する研究" 日本機械学会論文集(A編). 61-582(掲載予定). (1995)
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[Publications] 仲町英治,友広一郎,藤川佳之: "骨格筋を構成するトロポニンCの分子構造解析" 日本機械学会第4回バイオメカニクスカンファレンス講演論文集. No.95-3. 7-8 (1995)
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[Publications] 仲町英治,広畑賢治: "筋収縮数理モデルの提案と運動特性の検討" 日本機械学会第4回バイオメカニクスカンファレンス講演論文集. No.95-3. 9-10 (1995)