1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06214218
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
森吉 孝 徳島大学, 工学部, 教授 (40035598)
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Keywords | 超臨界混合流体 / 溶媒極性 / 誘電率 / 密度依存性 / 溶媒和 / モル分極 |
Research Abstract |
本研究では、二酸化炭素にエントレイナ-を添加した混合流体の溶媒極性を詳細に理解する目的で、ホスト流体の臨界温度以上の温度において気体から超臨界流体にわたる範囲で、混合流体の誘電率と密度を同時測定し、流体の分極性質と溶媒和性質の密度依存性について検討した。 実験装置は、既設の高圧流体用誘電率測定装置に、一定組成の混合流体を供給するシステムと密度測定用セルを組み入れて製作した。最初に密度の測定精度を調べるために、n-ヘキサン、メタノール、エタノールについて313.15Kと323.15Kにおける密度測定を行った。323.15Kのメタノールとエタノールに対する測定値を文献値と比較した結果、それぞれ0.2%、0.3%以内で一致することが判った。また、純粋な二酸化炭素に対する誘電率と密度の測定値を既報の結果と比較すると、前者は±0.11%、後者は±0.60%以内で一致した。次に、エントレイナ-としてn-ヘキサン、メタノール、水を、それぞれ1.5mol%添加した二酸化炭素混合流体について、313.15K、30MPaまでの範囲で誘電率と密度の同時測定を行った。その結果、以下の知見を得た。1.誘電率の等温線は臨界圧力付近で急激に増加するS字型の曲線となり、同じ圧力で比較すると水<n-ヘキサン<メタノールの順に増加する。2.混合流体の誘電率-密度曲線は、二酸化炭素流体の曲線よりも上に位置し、いずれも密度に関する2次式で表現される。3.イオン及び双極子性分子の溶媒和Gibbsエネルギーに関係する流体の性質は上に凸の密度依存性を示し、誘電率の大きい順に僅かずつ増加する。4.Clausius-Mossotti関数で与えられるモノ分極は、密度に対して上に凸の曲線となり、その値は水<n-ヘキサン<メタノールの順に増加する。
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