1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06215203
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
中嶋 英雄 岩手大学, 工学部, 教授 (30134042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 晋二 東北大学, 金研, 助手 (40208012)
シュプレンゲル ウオルフ 岩手大学, 工学部, 助手 (70250636)
山口 明 岩手大学, 工学部, 講師 (60242129)
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Keywords | 金属間化合物 / 拡散 / 反応拡散 / 相互拡散 / 規則構造 / アルミナイド |
Research Abstract |
(1)金属間化合物の拡散で最も多くの研究がなされてきたのはB2型であり、その拡散機構としてSix-Jump Vacancy CycleモデルやTriple Defectモデルが提案されてきた。一方、L1_2型金属間化合物に関しては、これまで構成原子の両元素の拡散係数が測定された系はなかった。我々は^<63>Niおよび^<68>Geの放射性同位元素が共にトレーサーとして利用できることに注目し、L1_2型金属間化合物Ni_3GeにおけるNiとGeの拡散係数を測定した。その結果、Niの拡散係数D_<Ni>はD_<Ge>よりも30倍も大きいことが見い出された。このように、major elementがminor elementよりも速く拡散する傾向は、最近、D0_3型のFe_3Siなどでも見い出されている。 (2)もし、1元素のトレーサー自己拡散係数D_Aと熱力学的因子φが既知であり、さらに相互拡散係数D_<AB>を測定すれば、Darkenの式を用いて、もう一方のトレーサー自己拡散係数D_Bの大きさを見積もることができる。我々はこのようなアプローチで、L1_0型金属間化合物TiAl単相、D0_<19>型金属間化合物Ti_3Al単相、B2型金属間化合物CoTi単相における相互拡散の測定を行った。本研究では、TiAl単相中での相互拡散係数の温度依存性を測定した。KnollらのTiの自己拡散の結果に近い値であり、平野らによる多相相互拡散係数とは大きく異なる。多相相互拡散は非平衡過程であり、また、界面効果が大きいなどの理由からintrinsicな拡散係数とは見なせないだろう。 (3)D0_<19>型金属間化合物Ti_3Al単相での27at%Al合金と34at%Al合金との拡散対による測定結果に関して、24at%Al合金と34at%Al合金との拡散対の場合は、濃度分布が誤差関数に従わない。このことは相互拡散に顕著な濃度依存性のあることを示している。 (4)B2型金属間化合物CoTi単相における相互拡散の測定結果は、van Looらによる多相相互拡散係数とは大きく異なっている。以上のことから、従来の多相相互拡散実験から決定された相互拡散係数は、intrinsicな拡散係数ではないと考えられる。
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Research Products
(2 results)