1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06215210
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
辻本 得藏 茨城大学, 工学部, 教授 (40250980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 徹也 茨城大学, 工学部, 助手 (70261740)
磯西 和夫 茨城大学, 教育学部, 助教授 (50223061)
友田 陽 茨城大学, 工学部, 教授 (90007782)
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Keywords | TiAl基合金 / 素粉末反応焼結法 / TiB_2の分散 / 高温顕微鏡 / 加工熱処理 / HIP / カ-ケンダル・ボイド / 偏光顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究には次の3つの側面がある。1:TiB2含有TiAl基合金鍛圧材に対する新しい製造法の開拓。2:TiB2含有材に対する組織制御技術の開発。3:TiB2分散によるTiAl基合金の高温特性の改善。本年度の実績は項目1の研究を進めると同時に、項目2の研究を行うための設備的な準備を補助金により整えたことである。 まず項目1に関しては、前年度に準備した素粉末押出し材に対して、HIP処理の後に鍛圧や熱処理を行うことにより、カ-ケンダル・ボイドが少いTiB2含有TiAl基合金の取得を目指した。HIP処理としては、低温HIP(<560℃)と高温HIP(1300℃)を組合わせたものと、低温HIPのみを行うものとの2通りの方法をとった。現在までに得られた結果からは、HIPの後に加工熱処理を繰り返す場合には低温HIPのみによっても健全な材料が得られると予想している。 項目2を研究するには高温顕微鏡が有用である。本年度は顕微鏡観察用高温炉(当補助金による)とそのコントロラ-(他経費による)を購入し、高温顕微鏡を構成した。選んだ高温炉は、TiAlに対して1300℃以上でも酸化による汚染はなく、明瞭な組織が観察される。TiAl基合金ではα-Ti、Ti3Al、TiAlいづれの相も偏光に反応するので、これを利用すれば表面模様からの推測によることなく組織形成過程を観察することができる。来年度の研究には大いに活用する予定である。
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