1994 Fiscal Year Annual Research Report
IKL-ALCHEMI法による3元規則合金の構造変化ダイナミクス
Project/Area Number |
06215223
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
沖 憲典 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (70037860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多 聡 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (60264107)
板倉 賢 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (20203078)
桑野 範之 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助教授 (50038022)
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Keywords | IKL法 / ALCHEMI法 / Cu-Au-Pd / 分析電子顕微鏡 / 規則化過程 / キネティクス / 相分離 / Ti-Al-Mo |
Research Abstract |
昨年度までは合金内の組成が変化せずに規則化する3元合金について、その構造変化を解析した。本年度はさらに相分解を伴う場合にも対応できるように規則、不規則領域の合金組成をEDXで直接測定し、その値をこれまでのIKL-ALCHEMI法に繰り込む方法(IKL-ALCHEMI-EDX法)を発案し、Cu_<35>Au_<40>Pd_<25>およびCu_<37>Au_<48>Pd_<15>の2種類の合金に応用した。まず高温に保持したのち急令してA1(不規則)状態を得、その後(L1_0+A1)領域に種々の時間アニールした試料を用意した。その結果、これらの合金では、まずA1から均一状態をほとんど保ったままL1_0に規則化し、その後、(L1_0+A1)に相分解が進行することが明らかになった。相分解が開始するまでにAuとCuの規則化は完了するが、Pdの規則化は相分解過程と競合しながら進行する。そのため、一旦は高い値となったAu,Cuの規則度がPdの規則化の進行のために減少する現象が認められた。この結果は以前に行った均一規則化過程で見られたものに対応するが、今回は、アニール後期で合金組成変化と相関をもちながら変化する規則度のデータが得られたことは特記するに値する。試料状態にも依存するが、規則度の測定精度も数%に押え得ることが確かめられた。即ち、相転移キネティクスを研究する上で有用な技法であるIKL-ALCHEMI-EDX法を提唱できた。 Ti-Al-Mo3元合金に関する研究を新たに開始した。まず、予備実験としてプラズマ回転電極法(PREP)で、Moを多量に含むTi_<50>Al_<45>Mo_5合金の急冷粉末を準備し、アニールに伴う構造変化を検討した結果、β→α、α→γの相転移過程により最終的には(α+β)→(α+β+γ)となることが分かった。現在、この合金系の規則化過程に対してIKL-ALCHEMI-EDX法を応用すべく実験を継続中である。
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Research Products
(1 results)