1994 Fiscal Year Annual Research Report
高温酸化物超伝導体におけるフォノン異常の磁場中中性子散乱による研究
Project/Area Number |
06216101
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
新井 正敏 神戸大学, 理学部, 助教授 (30175955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細谷 正一 山梨大学, 工学部, 助教授 (30124621)
遠藤 康夫 東北大学, 理学部, 教授 (00013483)
山田 和芳 東北大学, 理学部, 助教授 (70133923)
太田 仁 神戸大学, 理学部, 助教授 (70194173)
本河 光博 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30028188)
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Keywords | 高温超伝導 / 格子異常 / 中性子散乱 |
Research Abstract |
本年度ようやく、LSCOの良質で大きな単結晶を大量に作成することができ、中性子散乱により、エネルギー・運動量の非常に広い空間の観測に成功した。実験はラザフォード・アップルトン研究所、高エネルギー物理学研究所、日本原子力研究所に設置している中性子分光器を適宜使用した。またYB_2Cu_3O_7-dのアンダードープ組成のTcが60Kの物質についても研究を行った。 その結果、200meVに及ぶ高エネルギーの磁気散乱が世界で初めて観測され、磁気相互作用の強さが異常に強いこと、また、その磁気励起は通常のスピン波様の物ではなく、(ππ0)点ブロードに局在しているとがわかった。またフォノンの異常は非常に広いエネルギー領域に生じていることも明らかとなった。また特に、(000)点、(ππ0)点の付近で異常が著しいことが判明した。 フォノンの以上は低エネルギー領域でのチルトフォノンに明瞭に生じていることもわかり、超伝導と構造、フォノンの関係が明らかになりつつある。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 新井正敏: "A dynamic correlation from inolastic neutron scattering data" Nuclear Instruments in Physical Research A. 354. 96-103 (1995)
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[Publications] 新井正敏: "Spin Dynamics on Two-Dimensional Heisenberg Antiferromagnets High Energy Neutron Inelastic Scattering from La_2CuO_4 and La_2NiO_4" J.of Physical Society of Japan. 63. 4542-4549 (1994)
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[Publications] 新井正敏: "Magnetic properties of Nd^<3+> in Nd-Ba-Cu-O compunds" Z.Pyhs.B. 95. 301-310 (1994)
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[Publications] 新井正敏: "中性子で探る物質の構造とダイナミックス" イオニクス. 20. 11-20 (1994)
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[Publications] 新井正敏: "Neutron Scattering Studies on a Spin-Peierls Material CuGeO_3" J.of Physical Society of Japan. 63. 1161-1165 (1994)
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[Publications] 新井正敏: "Local Structural Instability of High-Te Oxide Superconductors studied by Inelactic Neutron Scattering" J.of Superconductivity. 7. 415-418 (1994)