1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06224228
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
安藤 義則 名城大学, 理工学部, 教授 (30076591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大河内 正人 名城大学, 理工学部, 講師 (50076626)
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Keywords | カーボンナノチューブ / アーク放電 / 熱処理 / Sc(スカンジュウム) / La(ランタン) / Y(イットリウム) |
Research Abstract |
前年度に引き続いて,金属を含まない原料グラファイト棒を直流アーク放電で蒸発したときのカーボンナノチューブの生成条件を詳しく調べた.雰囲気ガスの種類をHe,ArあるいはCH_4とし,圧力を10-400Torrと変えたときのナノチューブの生成の仕方の違いや,電極の極性を反転させた場合の効果などについても調べた.(Y.Ando : Fullerene Sci.& Tech.2(1994)pp.173-180, 安藤:日本結晶学会誌 36(1994)pp.259-263) 作製したカーボンナノチューブを10^<-4>Torr程度あるいはそれ以下の真空度の真空炉の中でタングステンヒーターを使って熱処理すると,わづか10分の熱処理でもその太さが2倍以上になることが明らかになった.名大でエネルギー分散型のX線分析装置のついたSEMを借用して分析した結果,タングステンが酸化して蒸発し,それがナノチューブに付着して太くなっていることが解った.その論文はFullerene Sci.& Tech.に投稿して印刷中である.また,ナノチューブの生成条件によっては,生成直後のナノチューブの表面に一面に粒子が付着して,熱処理した場合とよく似たモルフォロジーで太っている場合もあることが解った.それに関しては現在どのような場合にそのような成長が生じるのかを究明中である. 原料のグラファイト棒に金属を混入した効果については,前年度にSeを混入させた場合にナノチューブの成長が著しく促進されることを明らかにした.それ意外にもLaやYなどの金属を混入させた場合にも,同様のナノチューブの著しい成長の促進が認められることが解った.これに関しては,現在投稿用の原稿を準備中である.
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[Publications] Y.Ando: "The Proparation of Carbon Nanotubes" Fullerene Sci.& Tech.2. 173-180 (1994)
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[Publications] 安藤義則: "カーボンナノチューブの作製" 日本結晶学会誌. 36. 259-263 (1994)
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[Publications] Y.Ando and M.Ohkohchi: "Electron Microscopic Study of Heat-treated Carbon Nanotubes" Fullerene Sci.& Tech.3(in printing). (1995)