1994 Fiscal Year Annual Research Report
大気中におけるHOxラジカル測定手法の高度化に関する研究
Project/Area Number |
06228208
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋元 肇 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50101043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣川 淳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20262115)
梶井 克純 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (40211156)
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Keywords | OHラジカル / 対流圏化学 / レーザー誘起蛍光 |
Research Abstract |
本年度からレーザー誘起蛍光法(LIF)に基づく対流圏OHラジカル測定装置の高度化に関する研究に着手した。 1.レーザー光源 本装置は将来実用的に野外観測使用することを目的としている。従って本研究に用いられるレーザー光源としては、個々の仕様を満たしていることとともに、操作の安定性に優れかつコンパクトであることが必要条件とされる。本研究では対流圏OH測定用としては世界で初めて、最近開発された半導体レーザー励起のYLFレーザーを励起光源とする小型色素レーザーを用いることとし、必要仕様のシステムを特注した。得られたレーザーシステムについて調整の結果306nmにおいてくり返し周波数1kHz、パルス幅数nsec、パルスあたりエネルギー数μJ、波長幅約0.1cm-1のレーザー光を得ることができた。 OHラジカル参照セル レーザーの発振波長をOHラジカルの1本の回転線にロックするための、OHラジカル参照セルを製作した。参照セルとしては、セル内を室内空気を数torrの圧力で流通させ加熱したアルメル線のフィラメント上での水蒸気の熱分解によってOHラジカルを生成させ、その中をレーザー光を通過させて得られるLIFシグナルを測定するための光電子増倍管を組み込んだものとした。 3.LIF測定用多重反射セル 励起用レーザー光を球面鏡の間で多重反射させることによって励起効率を高め、これと直角の方向からレンズを用いてマルチチャンネルプレート(MCP)上に蛍光を集光する大気中OHラジカルのLIF測定用セルを設計、製作した。多重反射鏡システムとしては従来通常用いられている3枚鏡ホワイトセルの代わりに、2枚鏡システムを採用し調整の簡単化を図った。
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