1994 Fiscal Year Annual Research Report
金属、酸化物の急冷凝固プロセスの熱伝達制御による高速化
Project/Area Number |
06230202
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
江見 俊彦 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (30250822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 浩幸 東北大学, 素材研, 助手 (50250824)
佐藤 俊一 東北大学, 素材研, 助教授 (30162431)
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Keywords | モ-ルドフラックス / 炭素鋼 / 連続鋳造 / 界面熱抵抗 / 表面形状 |
Research Abstract |
本研究では、急冷凝固プロセスとしてスラブ連続鋳造およびストリップ連続鋳造の初期凝固を対象とし、モ-ルドフラックス/鋳型界面(スラブ連鋳)、凝固殻/鋳型界面(ストリップ連鋳)の界面熱抵抗、およびモ-ルドフラックス(以下フラックス)・鋳片の鋳型側界面の形状と界面の熱流束の関係について基礎的な検討を行った。 銅鋳型中に熱電対を設置し、そこにフラックス融液を注ぎ、固化過程の温度応答を計測した。得られた温度応答に逆問題の解法を適用し、鋳型表面の熱流束を求めた。実測されたフラックス表面の温度と計算で求めた銅鋳型表面温度から界面熱抵抗を求めた。極低炭素鋼用、低炭素鋼用、中炭素鋼用のフラックスについて測定を行い、低炭素鋼用のフラックスが他のフラックスに比べ、低い界面熱抵抗を示すことが明らかになった。また、フラックスの鋳型側表面の形状を測定し、これについても低炭素鋼用のフラックスが他のフラックスに比べ、凹凸が少ないことが明らかになった。また、レーザーフラッシュ法によりガラス状態および結晶状態のフラックスの熱拡散率測定を実施し、鋳型内のガラス状態(RT〜500度)と結晶状態(RT〜800度)に対応する熱拡散率値が得られた。これらのデータをもとに鋳型内の伝熱制御因子についての検討を行った。 同様の実験を炭素濃度を変えた鋼について行い、亜包晶組成の中炭素鋼では表面割れの原因となる変形が生じること、および凝固時の鋳型表面の熱流束が低下すること、が確認できた。さらに、凝固殻の鋳型側の表面の形状を表面粗度計により計測し、表面の凹凸を表す指標を確立し、炭素濃度と表面形状の関係を明らかにした。
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Research Products
(1 results)