1994 Fiscal Year Annual Research Report
教師との対話とドリルテキストの相互参照に基づく初等数学の問題解決に関する研究
Project/Area Number |
06232212
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
遠藤 勉 大分大学, 工学部, 教授 (10112294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
賀川 経夫 大分大学, 工学部, 助手 (90253773)
大城 英裕 大分大学, 工学部, 助手 (80194091)
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Keywords | 対話 / 自然言語理解 / 自然言語生成 / 図形認識 / 分散処理 / 協調理解 / 問題解決 / テキスト理解 |
Research Abstract |
自然言語処理と図形処理を統合化し,教師との対話を参照しながら小学校1年の算数のドリルテキストの意味理解と問題解決を行うシステムの実現を目指している.本年度は以下の研究課題に取り組んだ. 1.ドリルテキストの問題解決に必要なコマンド体系の表現形式の定義 テキストの問題文から得られた格構造と問題図形から得られた図形構造表現ならびに教師との対話の相互参照により統合化表現としてのコマンド系列を生成する.コマンドはフレーム形式で表現され,印字名,上位フレーム,格枠,パラメータ,パラメータ抽出手続きなどのスロットからなる.パラメータスロットは,タイプ,概念,印字名,役割,制約条件,パラメータ値などのファセットをもっている. 2.問題解決過程における発話機能ならびに対話展開の分析 システムおよび教師の発話の機能として,確認要求,同意/不同意表示,情報要求,情報提供,言い直し要求,言い直しを設定し,これらの発話の発端となる状況を明らかにした.さらに,システムと教師の発話の応答ペアの展開パターンを,逐次型,入子型,重複型の3種類に分類した. 3.発話文の生成および応答文の解析アルゴリズムの設計 文生成において必要となる命題・様相情報の抽出法,文間の結合関係の決定法,自然な発話文とするための修辞処理方式を提案した.さらに,応答文の内部表現形式を定義した. 4.対話処理実験システムの試作 実験システムをSUNワークステーション上に試作し,対話文の生成ならびに解析アルゴリズムの有効性を確かめた.プログラミング言語はPrologであり,対話の展開パターンは逐次型と重複型である.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 大城英裕 賀川経夫 遠藤勉: "ドリルテキスト理解システムの対話モジュールにおける発話条件" 人工知能学会全国大会第8回論文集. No.22-3. 595-598 (1994)
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[Publications] 野中健太郎 大城英裕 遠藤勉: "教師との対話による初等数学の問題解決手法" 電気関係学会九州支部連合大会講演論文集. No.1307. 787- (1994)
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[Publications] 大城英裕 賀川経夫 遠藤勉: "ドリルテキストを対象とした言語と図形の理解システムの実現" 電子情報通信学会技術研究報告. NLC94-20. 49-56 (1994)
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[Publications] 遠藤勉 野中健太郎 渡辺有美 大城英裕: "対話に基づく初等数学の問題解決手法" 電子情報通信学会技術研究報告. NLC94-30. 63-70 (1994)
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[Publications] 渡辺有美 賀川経夫 大城英裕 遠藤勉: "問題解決過程における対話の分析" 1995年電子情報通信学会総合大会講演論文集. 情報・システム1. (1995)