1994 Fiscal Year Annual Research Report
スターバースト銀河におけるスーパーウィンドによるスーパーシェルの形成と分裂
Project/Area Number |
06233205
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
吉田 龍生 茨城大学, 理学部, 助手 (60241741)
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Keywords | スターバースト銀河 / 星形成 / ハロ- |
Research Abstract |
赤外観測衛星IRASで発見されたスターバースト銀河の中で近距離のものについては、光学の分光観測により電離ガスの運動が調べられていて、これらの銀河が1〜100M_<【of sun】>yr^<-1>、10^<42>〜10^<44>ergs s^<-1>のスーパーウィンドを持つことを支持している。原始銀河もこのようなスターバーストによるスーパーウィンドを伴っていたことは十分に考えられる。このようなスーパーウィンドはハロ-のガスと相互作用しス-パシェルを作る。もし、このス-パシェルが自己重力不安定になれば星のシェルが形成されると考えられる。本研究では、どのような条件のもとで、どのようなス-パシェルが形成されるかを調べることを目的とし、次のようなモデルについて、二次元の軸対称で輻射冷却を考慮した数値流体計算を行った。外場としてMiyamoto-Nagaiポテンシャルを仮定し、銀河のハロ-ガスの初期の密度・温度分布はほぼ静水圧平衡か亜音速で落下しているようにとる。中心からスーパーウィンドに相当する質量とエネルギーをインプットする。ハロ-ガスの密度・温度分布と中心からの質量とエネルギーのインプットをパラメータとして、シェルの形成条件やその分裂条件、また分裂の典型的なサイズや時間スケールについて調べた。密度分布がべき乗の場合は、輻射冷却によって接触不連続面付近で密度の高いシェルが形成されることが分かった。比較計算としておこなった一様密度の場合はシェルは形成されなかった。これはまわりの密度分布によって、接触不連続面付近の密度構造が違うためと考えられる。また、冷却されたシェルが形成されるときシェルが加速され密度ゆらぎが発生することがわかった。これは、レイリー・テーラー不安定によるものと考えられる。この不安定性が十分成長すれば、シェルは分裂する可能性がある。今後はさらにタイムステップをのばして、どのようなスケールでシェルが分裂するかを明らかにし、ハロ-における星形成の条件について明らかにしたい。
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Research Products
(1 results)