1994 Fiscal Year Annual Research Report
化学的,物理学的手法によるイオンチャンネル超分子構造の解析
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06240108
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中山 仁 熊本大学, 薬学部, 教授 (70088863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國安 明彦 熊本大学, 薬学部, 教務員 (90241348)
豊島 近 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (70172210)
原田 久美子 熊本大学, 薬学部, 助手 (70150547)
中山 守雄 熊本大学, 薬学部, 助教授 (60164373)
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Keywords | L型Caチャンネル / ジヒドロピリジン化合物 / エナンチオマー / 光学分割 / Naチャンネル / 二次元結晶 |
Research Abstract |
相次いで一次構造が明らかにされているイオンチャンネルの構造と機能を解明する次のステップとして、その立体構造,ならびに機能修飾物質の特異的結合で生成する複合体の超分子構造を明らかにすることを目的に研究を進めているが,本年度得られた知見は下記のようにまとめられる。 1.L型Cのチャンネルに結合してアゴニスト又はアンタゴニスト作用を示す一対のジヒドロピリジン型エナンチオマーの結合部位を同定する化合物として,トリチゥム標識(±)202-791の合成と そのエナンチオマーの単離を検討した。トリチゥム標識に先立って非標識体の合成を行い,その結果よりトリチゥム標識体合成のルートを確立した。またキラル分離用カラムを用いることによって(±)202-791を光学分割する好適な条件を確立した。この成果に基づき,現在トリチゥム標識(±)202-791の合成と両エナンチオマーの単離を進めている。 2.二次元結晶解析に供する高濃度のNaチャンネルタンパク質を迅速に精製する方法として単クローン抗体を用いるイムノアフィニティ法を確立した。また結晶化に要する時間内でタンパク質が失活・変性しない条件を検討し,ほぼ満足できる条件を見い出した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Hatanaka et al.: "A Novel Family of Aromatic Diazirines for Photoaffinity Labeling" J.Org.Chem.59. 383-387 (1994)
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[Publications] 國安明彦 ら: "ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬とL型Caチャンネル" Pharma Medica. 12. 7-11 (1994)
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[Publications] 中山 仁 ら: "ATP感受性K^+チャンネル候補タンパク質の精製と性質" Therapeutic Research. 15. 7-8 (1994)
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[Publications] 中山 仁: "「カルシウム拮抗薬-解明された基礎と臨床への応用」第4章“カルシウムチャネルの分子構造と機能"" 医薬ジャーナル社(矢崎義雄・遠藤政夫 編)(印刷中),