1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06245101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 富士夫 東京大学, 工学部, 教授 (00011156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 和子 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30017446)
大津 元一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70114858)
張 紀久夫 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60013489)
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Keywords | 非局所応答理論 / 光学応答 / フォトンSTM / 原子制御 / 光ピンセット / エバネセント光 / 原子干渉計 / 原子トラップ |
Research Abstract |
理論グループは非局所応答理論の基礎、および応用として以下の研究を行った。まず、これまで共鳴域だけで成立すると考えられてきた"感受率の分離性"すべての次数の線形、非線形感受率について何の制約もなく常に成立することを証明した。これにより、輻射場と物質の相互作用の問題が常に連立代数方程式に帰着されることが分かった。半導体薄膜のポンプ、プローブ分光の計算を行い、膜厚の増大に伴う電子遷移スペクトルの変化の様子を解明した。また、これまで調べてきた半導体微粒子系の光学応答の計算を拡張し、フォトンSTMのモデル計算を始めた。 原子制御のための基礎研究としては、中空導波路内壁にしみ出すエバネセント光で原子を誘導する方法を検討し、原子捕獲ポテンシャルの深さ、形状などを推定した。さらに、呼び冷却のために偏向冷却を用いてルビジウム原子を冷却し、推定温度4マイクロケルビンを得た。また、捕獲用光ピンセットとして用いるための光ファイバープローブの先鋭化、微少開口形成などを行った。これを用いたフォトンSTMの実験で10ナノメーター以内の分解能を得ることに成功した。 原子干渉関係の研究では準安定状態アルゴン原子を用いて、静電場偏向による反射鏡を用いた干渉計を制作し、原子干渉のための基礎データをを得た。また、準安定クリプトン原子の光格子を生成するための装置を作成し、目下、装置のたち上げ中である。 中性原子トラップ関係の研究に関しては、リチウムトラップの高密度化をめざして、最も簡潔な機構を持っているレーザービーム4本のトラップを使って基礎データを集積中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] H.Katori: "Laser-Induced Ionizing Collisions of Ultracold Krypton Gas in the 1s_5 Metastable State" PHYSICAL REVIEW LETTERS. 73. 2555-2558 (1994)
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[Publications] N.Matsuura: "Nonlocal Theory of the Optical Stark Effect on the Size quantized Excitons in a Slab" JOURNAL OF THE PHYSICAL SOCIETY OF JAPAN. (1995)
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[Publications] T.Pangaribuan: "Highly Controllable Fabrication of Fiber Probe for Photon Scanning Tunneling Microscope" Scanning. 16. 362-367 (1994)
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[Publications] 大津元一: "フォトン走査トンネル顕微鏡" 光学. 12. 733-739 (1994)
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[Publications] W.Jhe: "Atomic Waveguide Using Evanescent Waves near Optical Fibers" Japanese Journal of Applied Physics. 33. L1680-L1682 (1994)