1994 Fiscal Year Annual Research Report
超音速空気流における水素燃焼領域の衝撃波干渉による安定化
Project/Area Number |
06246204
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新岡 嵩 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90208108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸田 薫 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (50260451)
小林 秀昭 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (30170343)
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Keywords | 水素 / 超音速流 / 保炎 / 衝撃波 / 再循環流 |
Research Abstract |
最も反応速度の高い水素燃料は、燃焼速度のみならず、発熱量、断熱火炎温度、定圧比熱、拡散係数、熱伝導率のいずれをとっても大きく、また可燃限界が広く、着火エネルギーも小さい。それにもかかわらず、燃焼領域の安定化は困難であり、種々の特殊な技術を加味しないと、与えられた空気条件に必ずしも安定な火炎が得られるとは限らない。そこで、楔状保炎器の背後に広がる燃焼領域に衝撃波を導入し、その保炎に対する効果を調べるとともに、保炎メカニズムを明らかにすることを目的とした。 実験的には、マッハ2.5の全温550-800Kの乾燥した空気流に長さ80mm高さ20mmの二次元楔を置き、衝撃波発生板によって衝撃波を入射した。観察領域の両面をガラスにして光学的観察を行えるように工夫された。発生板の位置や水素燃料の量を変えて燃焼領域の安定範囲を調べ、衝撃波入射位置を後方に移動すると燃焼安定性は悪くなり吹き飛びやすくなることなどわかった。その安定性は、保炎器の背後に再循環領域が大きく発達し、衝撃波入射位置が後方に移動すると、この再循環が急速に弱まることがLDV計測によって解明された。 数値計算も同時に行い、再循環領域の動きが確認されると同時に反応率の分布が求められ、水素燃料の量に応じてどのように変動するか明らかにされた。すなわち、保炎器背後からの水素噴流の速度が大きくなると、再循環流の高温空気と衝突してできていた反応帯が消滅して、主流超音速と亜音速領域のせん断層に反応帯先端が移動して種々の条件に対して極めて敏感な燃焼安定性に変わる。また、観察領域内では超音速主流に反応帯ができないことなど分かった。
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Research Products
(2 results)