1994 Fiscal Year Annual Research Report
二種類の運動系神経回路の異同に関する実験形態学的研究
Project/Area Number |
06260213
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中村 泰尚 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (70025625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 二美 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (60205961)
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Keywords | 視床 / 小脳 / 基底核 / 運動 / シナプス / 三次元的再構築 / ネコ |
Research Abstract |
運動機能の中枢制御を司どる、小脳系と基底核系の二種類の神経回路について、各々の中継核である視床外側腹側核(VL)と前腹側核(VA)ニューロンにおいてシナプスのレベルで両者の異同を、軸索輸送標識物質を用いて三次元的再構築の手法で精査した。 1.小脳核からVLへの投射線維終末(CbT)は連続切片から推定すると平均5.4μmの径であり、円形のシナプス小胞を含み、非対称型のシナプスを作っていた。これらのシナプス後要素は視床大脳皮質投射ニューロン(TCN)やVL内の介在ニューロン(TIN)で、特にCbTは前者では一次または二次の樹状突起上にシナプス結合していた。 2.CbT一個はその全表面に平均して6個所のactive zoneを持って他の突起とシナプスを作っていた。 3.TINのシナプス前樹状突起(PSD)は多形成のシナプス小胞を含み、CbTに対してシナプス後要素となる一方、TCNの樹状突起に対してシナプス前要素となっていた。一個のCbTに対してPSDが0-6個接していた。CbT、TCNの樹状突起、TINのPSDの三種の突起がシナプス複合体であるtriadを形成していた。 4.脚内核からVAへの投射線維終末(EPT)は多形性のシナプス小胞を含み、対称型のシナプスを作っていた。 5.シナプス後要素はTCNやVAのTINのPSDであったが、CbTと異なり、EPTはTCNの細胞体にも一断面で1-2個のシナプスを作っており、情報伝達の効率の良さが考えられた。同じ視床の運動核群の中でありながら、VLとVAの主たる入力線維終末はTCNの異なった部分に終止することが明らかになった。これはCbTが興奮性、EPTが抑制性である性質によるものと推定できる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nomura, A.: "Developmentally regulated postsynaptic localization of metabotropic glutamate receptor in rat rod bipolar cells." Cell. 77. 361-369 (1994)
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[Publications] Nakamura, Y.: "An immunohistochemical study of Ca^<2+>/calmodulin-dependent protein kinase IV in the rat central nervous system: light and electron microscopic observations." Neuroscience. (in press). (1995)