1994 Fiscal Year Annual Research Report
小脳シナプス可塑性における一酸化窒素拡散による情報伝達様式の機能
Project/Area Number |
06260216
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
澁木 克栄 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40146163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 雅治 新潟大学, 脳研究所, 講師 (80153310)
酒井 雅史 新潟大学, 脳研究所, 助手 (30251846)
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Keywords | 一酸化窒素 / 化学発光 / 長期抑圧 / プルキンエ細胞 / 登上線維 / ルミノール / CO合成酵素 / 一酸化炭素 |
Research Abstract |
我々は小脳LTDにおいてNOが促進的に作用することを見いだした。また実際に放出されるNOを電気化学的に測定することに成功した。しかしこのNOがいかなる細胞からどのように放出されるかは明らかでない。細胞レベルでのNOの放出を解析するためには単一細胞から放出される微量なNOを検出する極めて高感度なNOの測定法が必要である。このため電気化学的検出法以外の光化学的検出法などの応用を考える必要がある。光化学的なNOの検出法としてはNOがH_2O_2と反応して生成されるperoxynitriteがluminolを酸化するときに生ずる青い光を出す反応が知られている。我々はガラスピペットの先端を薄いゴム膜で閉じた中にluminolとH_2O_2の混合液を送り込み、ピペットの先端をNO溶液に漬けたときの発光をphoton counting法で捉えた。未だ感度、時間応答などの点において電気化学的な方法に劣っているが、今後の改良が期待される。 最近、海馬LTPにおいてCOが関与するとの報告がある。CO合成酵素は小脳プルキンエ細胞において高濃度で存在することが知られている。従って小脳LTDにおいてもCOが関与している可能性がある。小脳LTDに対するCO合成酵素阻害剤の効果をみたところLTDは阻害されず、むしろ促進される傾向があった。外来性のCOを投与しつつLTDを起こすとむしろ抑制された。 COが真に神経系における情報伝達物質として作用するか否かということを検討するためにはCOが刺激によって放出されるということをみなければならない。我々の開発したNOの電気化学的プローブは酸化されやすいガス状の物質であればこれをNOと同様に捉えることが期待される。従ってNO電極に対するCOの感受性を解析したところCOに対して幾分のクロストークを示した。薬理学的な実験から推定されるCOの放出レベルは10nM以上なので、現在これを検出するべく検討中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kashiwabuchi et al.: "Impairement of motor coordination,Purkinje cell synapse formation and cerebellar long-term depression in GluRdelta2 mutant mice." Cell(in press).(1995)
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[Publications] Sakai et al.: "A quick test for sound discrimination ability of rats in a single session after preparatory training." Neurosci.Res.21. 273-276 (1995)
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[Publications] Kudoh & Shibuki: "Long-term potentiation in the auditory cortex of adult rats." Neurosci.Lett.171. 21-23 (1994)
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[Publications] Shibuki K: "Nitric oxide,an intercellular messenger in cerebellar synaptic plasticity" Biomed.Res.15 Suppl.1. 65-67 (1994)
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[Publications] Shibuki K: "Nitric oxide as a modulator of cerebellar synaptic plasticity. In Nitric oxide,Roles in neural communication and neurotoxicity." Ed:H Takagi,Toda N and RD Hawkins Japan Scientific Societies Press,161-169 (1994)