1994 Fiscal Year Annual Research Report
心筋細胞の虚血性ストレスに対する応答ならびに回復に関する分子生物学的機構-培養心筋細胞での代謝阻害及び摘出灌流心での虚血・再灌流による検討
Project/Area Number |
06261203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青柳 昭彦 東京大学, 医学部(病), 助手 (10251240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芹澤 剛 東京大学, 医学部(病), 講師 (90143429)
高橋 利之 東京大学, 医学部(病), 助手 (40236302)
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Keywords | 心筋虚血 / immediate-early gene / MAP kinase |
Research Abstract |
細胞が種々のストレスに適応し、また回復する過程において、immediate-early gene(IEG)やMAP kinaseなどのKinase cascadeの関与が注目されている。我々は、心筋細胞が一過性の虚血性ストレスから回復する過程をニワトリ心筋細胞の代謝阻害モデル(1mMNaCNと20mM2DGによる30分間の代謝阻害の後通常の細胞培養液に復する)を用いて検討した。Northern BlotによりIEG c-fosは30-60分後をpeakとする一過性の発現を、c-jun、c-mycは30分後から120分後まで続く発現を認められた。代謝阻害のみを120分間継続してもこれらIEGの発現をみられなかった。この代謝阻害からの回復期におけるc-junの発現はPKC inhibitorであるH7やstaurosporineによりほぼ完全に(95%および82%)、EGTAにより部分的に(42%)、発現抑制された。MAP kinaseは代謝阻害の回復5-15分をpeakに活性化(In Gel Kinase Assay)、リン酸化(anti-phosphotyrosin WestenBlot)を認め、S6kinaseの活性化もそれに続き15分後をpeakとして観察された。心筋細胞の虚血。再疎通においてIEGの発現、MAP kinase cascadeの動員がみられ、前者にはPKCおよび細胞内Calcium濃度が関与していることが示唆された。
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Research Products
(1 results)