1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06264203
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小島 至 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 滋康 群馬大学, 生体調節研究所, 講師 (90146233)
柴田 宏 群馬大学, 生体調節研究所, 講師 (20235584)
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Keywords | インスリン / グリコーストランスポーター / GTP結合蛋白 / 脂肪細胞 |
Research Abstract |
本研究はインスリンの糖取り込み促進作用におけるG蛋白の関与を明らかにすることを目的としている。本年は特にGLUT4のエキソサイトーシスとエンドサイトーシスを区別して測定することが可能な系を確立し,このそれぞれのステップにG蛋白が関与するかどうかを検討した。エキソサイトーシスとエンドサイトーシスを区別する方法としてトランスフェリンなどのエンドサイトーシスをブロックすることが知られているDkペプチドを用いた。DkペプチドはGLUT4のエイドサイトーシスをほぼ完全に止めることができた。この様な方法によりGLUT4のエキソサイトーシスをみると,インスリンおよびGTPrSはともにGLUT4のエキソサイトーシスを促進した。この二者はDkペプチド非存在下にはほぼ同程度の作用をもつが,Dkペプチド存在下にはインスリンの方がはるかに作用が強かった。この理由を検討したところ,GTPrSにはエンドサイトーシスを抑制する作用があり,エキソサイトーシスを促進する作用はインスリンがはるかに強力であることが明らかになった。一方,エンドサイトーシスをトリプシン法で検討したところ,GTPで促進され,非水解性GTPアナログは逆にエンドサイトーシスを抑制した。以上の結果から,GLUT4のエンドサイトーシスとエキソサイトーシスにはGTPの水解の要求性が異なる複数のG蛋白が関与していることが明らかになった。
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[Publications] Shibata,H.,Suzuki,Y.,Omata,W.Tanaka,S. & Kojima,I.: "Dissection of GLUT4 recycling pathway into exocytosis and endocytisis" J,Biol,Chem..(印刷中). (1995)