1994 Fiscal Year Annual Research Report
低分子量G蛋白質とその標的蛋白質のインスリン分泌における意義
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06264205
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
清野 進 千葉大学, 医学部, 教授 (80236067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 暢也 千葉大学, 医学部, 助手 (30241954)
黒見 坦 千葉大学, 医学部, 助教授 (30009633)
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Keywords | 開口放出 / 低分子量G蛋白質 / 分泌小胞 / 小胞関連蛋白質 / シナプトタグミン |
Research Abstract |
protein kinase CのCa^<2+>結合領域(C2ドメイン)はCa^<2+>依存性の開口放出に関与している可能性が示唆されている。そこで、膵β細胞からのインスリンの開口放出の機構を明らかにする目的で、膵β細胞に発現し、C2ドメインを有する蛋白質の単離を試みた。まず、C2ドメインの繰り返し構造を有し、脳だけでなくラットの膵ランゲルハンス島(ラ氏島)をはじめ、種々の膵β細胞株や内分泌組織(細胞株)に発現する分泌小胞関連蛋白質synaptotagminの新たなisoform cDNAを単離し、synaptotagmin IIIと命名した(Mizuta,M.et al.J.Biol.Chem,1994)。synaptotagmin IIIに対する抗体は現在作成中である。また、低分子G蛋白質の1つであるrab 3Aの標的蛋白質であるRabphilin-3Aもsynaptotagminと同様にC2ドメインを有し、神経細胞におけるCa^<2+>依存性の神経伝達物質の開口放出に関与することが知られている。そこで、マウスの膵β細胞であるMIN6細胞よりcDNAライブラリーを作成し、Rabphilin-3AのcDNAを単離した。マウスのRabphilin-3Aはすでに報告されている牛のRabphilin-3Aと全体で89%のアミノ酸が一致し、特にC2ドメインを含むC端領域では98%と高いアミノ酸一致が認められた。ノザン解析によりRabphilin-3A mRANは脳だけでなく、MIN6、ハムスターのβ細胞株(HIT-T15)、ラットの副腎やカテコラミン分泌細胞株(PC12)にも発現が認められ、Rabphilin-3Aが神経細胞だけでなく、β細胞や一部の内分泌細胞の開口放出に関与することが示唆された(Inagaki,N.et al.J.Biochem,1994)。しかし、Rabphilin-3A mRNAの発現は膵ラ氏島や他の内分泌組織(細胞株)においては認められなかった。rab 3A mRNAは膵ラ氏島やβ細胞株を含む内分泌組織(細胞株)に広く発現が認められることから(未発表データ)、rab 3Aの異なる標的蛋白質の存在が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Mizuta,M.,.et al.: "Synaptotagmin III is a novel isoform of rat synaptotagmin expressed in endocrine and neuronal cells." J.Biol.Chem.269. 11675-11678 (1994)
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[Publications] Inagaki,N.et al.: "Cloning of a mouse rabphilin-3A expressed in hormone-secreting cells." J.Biol.Chem.116. 239-242 (1994)
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[Publications] 水田雅也(分担): "分子糖尿病学の進歩" 金原出版(印刷中),