1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06271229
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
小川 輝繁 横浜国立大学, 工学部・物質工学科, 教授 (50017935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 淳巳 横浜国立大学, 工学部・物質工学科, 助手 (60174140)
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Keywords | 爆発反応 / 廃棄物処理 / フロン / 有機ハロゲン物質 |
Research Abstract |
高温・高圧・高速の極限化学反応である爆発反応を利用して,有害廃棄物を分解・無害化する技術について検討し,以下の有効な知見を得た。 [1]気体爆轟法によるフロン12,CF_4の分解 プロパン酸素系の可燃性混合気体にフロン12またはCF_4を混合し,ステンレス製密閉容器中で起爆して爆轟を発生させ,この反応場において難分解性物質の分解を試みた。また高性能GC/MS,GC/TCD,GC/ECD等を用いて反応前後の物質収支について検討し,分解に最適な初期条件を見いだした。フロン12については化学平衡計算の結果との比較により実験条件と分解機構の関係が明らかになった。一方CF_4は構造的に極めて安定であるため,混合組成により爆轟範囲及び分解率の変化が大きいことが判明した。 [2]凝縮相爆薬を用いた有機ハロゲン物質の分解 高性能爆薬であるPETNに難分解性物質のテトラクロロエチレン(TCE)及び酸化剤である金属酸化物を混合し,これを電気雷管で起爆し,爆発反応前後の物質について上記と同様の手法によって定性・定量分析を行った。PETNの爆轟によって生ずる数十GPaの高圧,数千度の高温場に瞬間的に到達し,各物質を構成する元素はプラズマ状態となって選択的に新たな物質に再構成される。本実験ではPETNの爆轟によりTCEは99.999%以上分解し,予想された無害な物質が生成されたことが確認された。
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