1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06272230
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
植村 慶一 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90049792)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 正幸 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50202338)
早坂 清 山形大学, 医学部, 教授 (20142961)
中尾 純治 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80255570)
武田 泰生 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60245462)
岡本 仁 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (40183769)
|
Keywords | 遺伝性ニューロパチー / PO蛋白 / Charcot‐Marie‐Tooth病 / PASII / PMP22蛋白 / シュワン細胞 / ミエリン形成 / オリゴデンドロサイト |
Research Abstract |
最近の遺伝性ニューロパチーの原因遺伝子/蛋白の研究は目覚しい発展を示している。研究代表者らは末梢ミエリンのPO、PASII/PMP22蛋白の構造と機能の研究を進め、PO蛋白の点変異はCharcot‐Marie‐Tooth病 1B の原因となることを明らかにした。各種の遺伝性ニューロパチーの原因となる末梢ミエリンの遺伝子/蛋白の構造、機能、変異による機能変化を蛋白、細胞、個体の各レベルで検索した。1)培養細胞へのPOcDNAを導入し、発現する系を確立し、PO遺伝子/蛋白の機能解析を行なつた。PO発現細胞は強い同種性の細胞接着能を示し、神経細胞との共培養系で神経突起伸展促進作用を示した。この神経突起伸展促進作用は脊髄後根神経節神経細胞のみならず、大脳皮質神経細胞に対しても有効であった。遺伝性ニューロパチーで見出された、ポイント変異D90Eを持つ変異POcDNAを作成し、培養細胞に導入、機能解析を行なっているが、細胞接着能については大きな機能変化は認められていない。更に詳細な検討が必要である。2)遺伝子導入細胞による機能解析の結果、PASII/PMP22蛋白の発現よつて細胞接着は促進されないが、細胞増殖が抑制されることを確かめ、この抑制作用はミエリン形成の障害となる可能性が示唆された。3)シュワン細胞のnativeな培養系を確立し、ミエリン形成期にシュワン細胞の細胞死が起こることを示唆する in vitro結果を得たので、in vivoでこの現象の確認を行なついている。4)中枢神経系におけるオリゴデンドログリアの発生、分化について検討し、in vitroにおけるミエリン形成過程を連続的にビデオで撮影することに成功し、解析を行なつた。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Uyemura K: "Neural cell adhesion proteins and neurological diseases." J Biochem. 116. 1187-1192 (1994)
-
[Publications] Yazaki T: "Peripheral myelin PO protein mediates neurite outgrowth of cortical neurons in vitro and axonal regeneration in vivo." Neurosci Lett. 176. 13-16 (1994)
-
[Publications] Asou H: "CNS myelinogenesis in vitro:time course and pattern of rat oligodendrocyte development." J Neurosci Res. (in press). (1995)
-
[Publications] Miyazaki T: "Distribution of PASII/PMP22 and connexin 32 proteins in the peripheral nervous system." Neuroche Int. (in press). (1995)
-
[Publications] 中尾純治: "ミエリン形成期前段階におけるシュワン細胞の細胞死" 神経化学. 33. 134-135 (1994)