1994 Fiscal Year Annual Research Report
転写基本因子群の持つ新しい構造モティーフの三次構造解析
Project/Area Number |
06276206
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
葛原 隆 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (00260513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀越 正美 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (70242089)
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Keywords | TEIID / TFIIB / TFIIE / TEIIF / 転写基本因子 / 転写調節 / 三次構造解析 / ドメイン |
Research Abstract |
転写開始反応や転写調節反応においては、様々な転写因子による様々なDNAエレメントとの相互作用や他の転写因子との相互作用が必要である。DNA・転写因子、転写因子・転写因子間の様々な特異性を伴い相互作用し、それらが協同的に働き合うことによって、転写反応をダイナミックに動かしていると考えられる。そこで、この転写調節反応において働く多様な転写基本因子群の三次構造を知り、転写開始調節反応を様々な化学反応・相互作用の集積として捉えるという研究方針で解析を進めることにした。それらの三次構造を解析するためには、性質の異なる様々な転写因子群の各々に対応する大量発現系の確立及び、三次構造解析のために必要十分なサイズの結晶化・NMR解析のための長時間にわたる可溶化の条件の検討等の解析を行っている。 現在、三次構造を理解するために以上の解析を進めているものは、以下に挙げるような転写因子群及びそれらの転写因子群が持つ様々なドメインである。 1.TATAボックス結合因子TFIIDの各サブユニット 真核細胞の転写開始反応においてDNA認識のステップに最初に作用し、転写開始複合体形成反応の引き起こすばかりでなく、転写調節因子による転写活性化反応を引き起こすと考えられるTFIIDについて理解する。 2.転写基本因子群(TFIIB、TFIIE、TFIIFの各サブブユニット) 真核細胞の転写開始反応には、転写酵素RNAポリメラーゼII以外に様々な転写基本因子群が必要である。核転写開始反応素過程を理解するためには、これらの構造解析は重要である。
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