1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06278207
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山崎 健一 名古屋大学, 農学部, 助手 (40182480)
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Keywords | 転写調節機構 / 転写因子 / 試験管内転写系 / 植物 / タバコ |
Research Abstract |
刺激特異的・器官特異的転写増幅信号はTFIID複合体を介して転写装置に伝わると考えられているが植物では全くわかっていない。そこで、その手掛かりを得るためにTFIID複合体の中心分子であるタバコTATAボックス結合蛋白(TBP)をコードするcDNAをクローニングした。このcDNAを大腸菌発現ベクターに組み込み、大量発現の後、組み換えTBPを精製して、転写装置のTFIID複合体と置き換えたところ、TATAに依存した転写開始活性を回復することができた。この再構成系が刺激特異的転写増幅信号を仲介する活性を特異的に失ったかどうかを現在検討しているところである。一方、タバコ試験管内転写系で、rbcSプロモーターの光刺激特異的転写増幅を示す可能性を調べるために、このプロモーターをβ-グルクロニダーゼ遺伝子に連結したレポーター遺伝子をタバコ培養細胞に導入することによりstable transformantを作製し、その光応答性を調べた。すると約10倍の光誘導がかかり、光合成能力は失っていても、光誘導のシステムは維持されていることが分かったので、光特異的転写増幅機構の研究を、タバコ試験管内転写系を用いて行うことにした。 今後、光照射、非照射後のタバコ培養細胞の核抽出液中で、rbcSプロモーターからの転写効率を比較する。光照射、非照射の間に差があれば、光照射タバコ細胞の核抽出液からタンパク質を分離し、非照射タバコ培養細胞の核抽出液に、この分離したタンパク質を加えて転写活性が増加すれば、そのタンパク質は光刺激特異的転写増幅因子である。したがって、この因子を用いて光刺激特異的転写増幅機構の解明を行う。また、このときタバコのTFIIDをTBPと置き換えた再構築試験管内転写系にこれらの因子を加えた時の結果と比較することにより、この光による転写増幅信号の伝達にTBPの周辺の因子が関与しているかどうかがわかる。
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[Publications] 椋本藤夫: "DNA sequense requirement of a TATA-binding protein from Arabidopsis for transcription in vitro." Plant Molecular Bilogy. 23. 995-1003 (1993)
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[Publications] 武田 穣: "Bending of DNA in solution caused by a protein from Arabidopsis that binds to a TATA element." Biosci Biotech Biochem. 58(5). 916-920 (1994)
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[Publications] 山口雄記: "Preparation of an in vitro transcription system of plant origin,with methods and templates for assessing its fidelity." Plant Molecular Bilogy Manual. E2. 1-15 (1994)
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[Publications] 魚住信之: "Light activation of expression associated with the tomato rbcS promoter in transformed tobacco cell line BY-2." J Biotechnology. 36. 55-62 (1994)