1995 Fiscal Year Annual Research Report
国際理解教育の教材と教員研修に関する国際的比較研究
Project/Area Number |
06301040
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
樋口 信也 帝京大学, 文学部, 教授 (40132691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹森 健 青山学院大学, 文学部, 教授 (60082632)
加藤 幸次 上智大学, 文学部, 教授 (00000084)
天野 正治 筑波大学, 教育学系, 教授 (50000055)
井上 星児 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (70223253)
梶田 美春 国立教育研究所, 生涯学習研究部, 室長 (30110092)
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Keywords | 国際理解教育 / グローバル教育 / ユネスコの国際教育 / 多文化教育 / 環境教育 |
Research Abstract |
ここでは、特に、米国における事例研究の成果を紹介する。1974年のユネスコ「国際教育」勧告は、国際(理解)教育の領域として(1)国際理解、(2)国際協力、(3)国際平和、(4)人権・基本的自由を設定した。このような「国際(理解)教育」は主権国家の集合体としての国際社会を前提に他国理解や異文化理解の学習を通じて、諸国家間の平和・友好・協力および人権の国際的保障を目指す教育である。 それに対して、70年代後半アメリカに起こった「グローバル教育」は、相互依存を加速するグローバル化した世界を前にして、グローバルな見方やトランスナショナルな行動の出来るグローバルシチズンを育成しようとしている。 本研究では、全米社会科協議会(NCSS)の学会誌「Social Education」掲載のグローバル・国際教育関連教材139編の分析を通して、いかなる領域が学習対象となるのか、1985年から94年まで10年間の傾向を探った。 その結果は、「国際教育」79編(54.5%)と「グローバル教育」66編(45.5%)であった。国際教育の内訳は、「人権・基本的自由」に関するものが36.7%、「国際理解」26・5%、「国際平和」21・5%、「国際協力」15・2%であった。また、グローバル教育の内訳は、「グローバル問題」37・9%、「人間的価値と文化」31・8%、「グローバルシステム」18・1%、「グローバル・ヒストリー」12・1%であった。 NCSSは、「グローバル教育」の基本的姿勢として、(1)超国家的、多民族・多文化的なグローバル化現象、(3)世界環境の一部としての人類、(4)地球的規模の課題に対する公民的な参加などをあげている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 笹森 健: "アボリジニ-の教育・教育保障の視点から" オーストラリア研究 第2号. 42-43 (1995)
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[Publications] 魚住忠久: "グローバル教育・地球人・地球市民を育てる" 黎明書房, 197 (1995)
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[Publications] 加藤幸次: "個別化教育入門" 教育開発研究所, 270 (1995)