1995 Fiscal Year Annual Research Report
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06301055
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Research Institution | Osaka International University |
Principal Investigator |
石部 雅亮 大阪国際大学, 政経学部, 教授 (90046970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 正春 大阪市立大学, 法学部, 教授 (00047375)
西村 重雄 九州大学, 法学部, 教授 (30005821)
佐藤 岩夫 大阪市立大学, 法学部, 助教授 (80154037)
児玉 寛 大阪市立大学, 法学部, 助教授 (70192060)
笹倉 秀夫 大阪市立大学, 法学部, 教授 (10009839)
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Keywords | ドイツ / ドイツ民法典 / 法典 / 法典編纂 / 民法 |
Research Abstract |
1.第1回研究会(4月)では、分担者以外の研究者2名を招いて、法典編纂論一般について意見交換を行った。日本法制史の井ヶ田良治氏は、ドイツ民法典各草案と日本民法との条文数の比較を踏まえて、条文数の減少傾向を指摘し、そのような変化の背景には判例や学説の機能に関する法典編纂者の認識の差異があるのではないかという問題を提起した。また、民法学の北川善太郎氏は、法典施行後に特別法が民法典の外側に堆積して行く傾向を指摘し、民法の核心部分と特別法の配置関係がどのように変遷したのかの研究の必要性を強調した。本研究組織においても、これらの問題に留意することを確認した。 2.第2回研究会(7月)では、編纂委員会の設置と編纂方針に関する研究成果が報告された。第1に、ドイツ帝国の連邦制的構造が編纂過程に大きな影響を与えていること、第2に、プロイセンと南ドイツ(特にバイエルン)との対立という従来の図式では説明できない問題もあること、第3に、法典編纂とは既存の法の統一化・体系化であったことが指摘された。これらの成果は、平成7年10月の法制史学会ミニシンポジウム『法典とその編纂史』で平田公夫氏によって報告された。 3.第3回研究会(12月)では、総則編について田中教雄氏、物権編について川角由和氏、債権編について高橋眞氏による研究成果が報告された。これらは、特に、準備草案の起草者が普通法と地域特別法との調整をどのように図ったかを明らかにするものであった。また、分担者以外の研究者として原島重義氏からサヴィニ-研究の意義について報告を聞く機会をもったほか、赤松秀岳氏がドイツでのサヴィニ-遺稿の調査結果について報告を行った。
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Research Products
(1 results)