1996 Fiscal Year Annual Research Report
日本の国際法判例-国際法判例の分析とデーター・ベース化-
Project/Area Number |
06301058
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Research Institution | SCHOOL OF LAW,NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松井 芳郎 名古屋大学, 法学部, 教授 (00022418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 則夫 龍谷大学, 法学部, 教授 (40148391)
薬師寺 公夫 立命館大学, 法学部, 教授 (50144613)
岡田 泉 南山大学, 法学部, 助教授 (10024093)
佐分 晴夫 名古屋大学, 法学部, 教授 (70093036)
松田 竹男 大阪市立大学, 法学部, 教授 (30022437)
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Keywords | 国際法 / 国際法の適用 / 国際法の国内的効力 / 自動執行条約 / 国際法判例 / 国際法判例データ・ベース |
Research Abstract |
1.本研究は,日本の裁判所の国際法判例を歴史的、体系的に収集・整理し、分析することを通じて、日本における国際法の国内適用の実体を明らかにし、日本の裁判所における国際法適用の問題点を明らかにするとともに、その過程で国際法判例に関するデーター・ベースを作成し、今後の総合的及び個別的な判例研究の基礎とするととに、国際法判例の検索を容易にすることによって、日本における国際法の適用を予測可能なものとするための資料を提供することを目的としていた。 2.本研究では、すでに始めていた日本の国際法判例の研究を続け、判例の分類、要約方法の確立と1991年-94年の判例の収集・整理・分類を行い国際法外交雑誌に掲載した(94年分は未掲載)。その結果、(1)日本の裁判所における国際法適用ケースが急増したこと、(2)裁判所における国際法適用論や条約の解釈が詳細になり、国際法適用が判決結果を左右するケースが見られるようになってきたことが明らかになった。 3.さらに、本研究では国際法判例のデータ・ベースを作成するために、(1)既存のデーター・ベースの検討を行い、問題点を整理し、独自のデータ・ベースの必要性とその内容について検討した。(2)それに基づき、我々がすでに収集・整理・分類をしてきた1986年-93年の国際法判例をデータ・ベース化する作業を進め、国際法判例のホームページの作成をほぼ終えた。 4.今後は、判例研究の継続とともに、データー・ベースの精緻化、明治以降の国際法判例研究のデータ・ベース化、英語によるデーター・ベースの提供のための作業が残されている。
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[Publications] 「日本の国際法判例」研究会: "日本の国際法判例(8)" 国際法外交雑誌. 93・5. 87-115 (1994)
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[Publications] 「日本の国際法判例」研究会: "日本の国際法判例(9)" 国際法外交雑誌. 94・3. 84-134 (1995)
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[Publications] 「日本の国際法判例」研究会: "日本の国際法判例(10)" 国際法外交雑誌. 95・4. 43-92 (1996)