1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06302085
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
伏見 譲 埼玉大学, 工学部, 教授 (80011641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳川 弘志 三菱化学, 生命科学研究所, 室長
卜部 格 大阪大学, 工学部, 教授 (60029246)
森島 績 京都大学, 工学部, 教授 (50026093)
郷 通子 名古屋大学, 理学部, 教授 (70037290)
大島 泰郎 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (60167301)
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Keywords | 進化分子工学 / 実験分子進化 / 試験管内分子進化 / 配列空間の適応歩行 / 適応度の地形 / モジュールシャフリング / 耐熱性酵素 / ウイルス型対応づけ |
Research Abstract |
1.多値配列空間上の富士山型の適応度地形における突然変異体スペクトルの理論を作り、多くの実験テ-タがこの理論と矛盾しない事を示した。ウイルスメンバーを持つハイパーサイクル理論を構築し、遺伝子型・表現型対応付けにおけるウイルス的戦略が、翻訳系の起源を駆動しうることを示した。 2.細胞分化の抽象モデルを作り、そのシミュレーションを通して、内部状態をもち、相互作用しつつ増殖する集団の一般的性質として、自発的分化、集団レベルの安定性、再帰的な増殖の形成が起こる事を示した。 3.カタラーゼIの配列空間上の野生型近傍の地形を調べたところ、熱安定性の地形は単峰性で高度は高いが、触媒活性の地形は凸凹で、高度は高くない事がわかった。また、無細胞翻訳系によるDNAポリメラ-ザ遺伝子の発現とせれによるPCRでその遺伝子の増幅を繰り返すという試験管内進化実験系を構築できた。 4.予め耐熱性を下げておいて高度好熱菌由来のイソプロピルリンゴ酸脱水素酵素2種類を出発材料として、高度好熱菌内で高温下に培養し、耐熱化タンパク質の選択に成功した。これを元に、好熱菌野生型タンパク質をさらに耐熱化した。 5.枯草菌オペロンのポリtRNA構造がアミノアシルtRNA合成酵素とtrpオペロンのコード域に進化した事が示された。さらに、蛋白質モジュールがtRNAモジュールに依存して起源したことが示された。 6.バルナーゼのモジュールが水中において力学的に安定であることを、分子動力学計算で示した。また、レプレッサー蛋白のヘリックス・ターン・ヘリックスモジュールの中に、DNAリン酸基に結合するものを見いだした。 7.ヘモグロビンサブユニット界面付近に存在し、4量体形成に寄与していると考えられるモジュールM4をα鎖、β鎖、ミオグロビン間で置換したキメラを作り、モジュールが構造及び機能の単位であることを示した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Nemoto, N.: "A Model of the Virus-type Strategy in the Early Stage of Encoded Molecular Evolution" J. Theor. Biol.176. 67-77 (1995)
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[Publications] Trakulnaleamsai, S.: "Experimental Sketch ot Landscape in Protein Sequence Space" J. Ferment. Bioeng.79. 107-118 (1995)
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[Publications] Yamamoto, T.: "Tile Automaton for Evolution of Metabolism" Adv. in Artificial Life (Springer). 1995. 188-199 (1995)
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[Publications] Ohnishi, K.: "Poly-tRNA structures as early protein-synthesizing" Viba Origino. 23. 251-256 (1995)
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[Publications] Noguti, T.: "Insect prothoracicotropic harmone: A new member of the vertebrate growth factor superfamily" FEBS Lett.376. 251-256 (1995)
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[Publications] Kotsuka, T.: "Fur ther Stabilization of 3-Isopropylmalate Dehydrogenase of an Extreme Thermophile, T. thermophilus, by Suppressor Mutation Method" J. Bacteriol.178(印刷中). (1996)
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[Publications] Go, M 編: "Tracing Biological Evolution in Protein and Gene Structine" Elsevier Sci. B. V., 314 (1995)
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[Publications] Chela-Flores, J・編: "Chemical Evolution: Self-Organization of the Macro-Molecules of life" A. Deepak Pub., Hampton, Virginia, 337 (1995)