1996 Fiscal Year Annual Research Report
科学系博物館における探究活動の場の構造と教育機能の開発に関する研究
Project/Area Number |
06306006
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Research Institution | National Science Museum |
Principal Investigator |
大堀 哲 国立科学博物館, 教育部, 部長 (30169057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 巖 教育部, 科学教育室, 室長 (60259992)
小畠 郁生 (財)自然史科学研究所, 理事 (50000112)
吉行 瑞子 東京農業大学, 農学部, 教授 (80100824)
武村 重和 広島大学, 教育学部, 教授 (70112159)
坂本 昇一 聖徳大学, 人文学部, 教授 (30009500)
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Keywords | 科学系博物館 / 学習のアプローチの方法 / 探究活動の場 / 教育システム |
Research Abstract |
(1)学習アプローチの方法及び学習カリキュラムの開発 (1)大学などの研究機関の協力を得て学習アプローチの方法の開発を行った。その結果、実物を用いた学習の方法や学習者が主体的に問題解決を行うといった学習の取り組み方が科学系博物館の教育活動における教授法として大変有効であることが明らかになった。 (2)展示に関連したテーマの設定及び発達段階を考慮した指導展開例の制作を行い、学習カリキュラムを開発した。今年度は、開発した学習カリキュラムを観察センター等の学習室にて展開し、その結果を分析し、必要に応じ修正を加えた。その結果、39のテーマに基づく学習カリキュラムを完成させた。 (3)学習カリキュラムを構成する各学習プログラムとそれに関連した標本、写真パネル等の教材を開発した。本年度は、これらを有機的に組み合わせ、木箱に収納し、利用者及び指導者が必要に応じて取り出してカリキュラムを展開できるようにした。 (2)探究活動の場の設定 博物館利用者の自然科学や博物館についての意識、理解度に関する調査を行った結果、利用者が主体的に展示や標本資料に関する学習を行うことのできる機会と場所を望んでいることが明らかになった。そこで現在ある体験学習室(観察センター)を探究活動の場と設定し、新たに開発した学習カリキュラムを実験的に展開した。本年度は、その教育効果について調査を実施した。その結果、観察センターのような学習施設と他の展示スペースとの関連性を考慮しながら、学習カリキュラムを展開することが教育上効果があることが明らかになった。また観察センター(探究の場)を博物館全体の教育システムの拠点と位置づけ、効果的な博物館の利用モデルを示すことができた。
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