1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06401003
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 方哉 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (10051278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 貴秀 慶應義塾大学, 文学部, 助手 (60276392)
伊東 裕司 慶應義塾大学, 文学部, 助教授 (70151545)
坂上 貴之 慶應義塾大学, 文学部, 助教授 (90146720)
渡辺 茂 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30051907)
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Keywords | 意識 / 行動 / 不確実状況下での選択行動 / メタ選択 / 薬物投与の自覚効果 / 自己像認知 / メタ認知 / 文章産出過程 |
Research Abstract |
1.メタ選択(2選択肢の組よりなる複数の選択組間での選択)と個別の選択組内での選択との関係を分析した。ルスク-リスクレス選択肢を1回だけ選択できる単一選択と10回選択できる期待値の等しい複数選択、そして両選択肢を混合して10回選択できる混合選択の3選択組間で、単一>複数≒混合という選好順が利得場面で得られたが、その一方で混合選択での選択傾向が、単独に行なった場合に見られた嫌リスクから好リスクへと変化した。そこで新たに、選択組間の選好順をきくメタ選択の後で3選択組各々での選択肢間の選好をきくのではなく最も好んだ選択組についてのみきいたところ、混合選択で嫌リスクが見られた。この結果から、メタ選択における選択基準が、選択組内部の選択肢間比較を含んでいないことが示唆された。(佐藤・坂上) 2.薬物投与の自覚効果の研究ではラットを用いて酒類の弁別訓練を行なった。その結果、同量のアルコールを含む場面でも酒類によって自覚効果が異なり、特にテキ-ラは特殊な弁別刺激特性を持つことが分かった。鏡を使った自己像認知の研究では、カラス、ブンチョウともに鏡像を社会的刺激として認知しており、「自己像」認知はないという結果が得られた。脳波研究ではハトの自然睡眠と、麻酔薬、抗不安薬、睡眠薬を投与した時の周波数を分析し、ミタゾラム投与後に徐波の大幅な増加を認めた。(渡辺) 3.認知過程の意識化とそれについてのフィードバックを中心とした説明文の作成技能の訓練プログラムを開発,実施し,その評価を行った.作文課題の際に,参加者にプランやその意図についてのグループディスカッションや発表を求め,参加者が自己の認知過程を意識化し,それに対して多くのフィードバックが与えられる環境を用意した.訓練前後に書いた説明文の比較から,訓練の有効性が示された.(伊東) 4.ドットパターンを用いた知的障害児の数概念獲得訓練において、パターンのランダム化手続きの効果を調べ、その有効性が示唆された。(大森)
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