1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06401006
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Research Institution | Dohto University |
Principal Investigator |
松下 守邦 道都大学, 社会福祉学部, 助教授 (00244880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 あきら 日本大学, 文理学部, 教授 (20059075)
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Keywords | 中小企業 / 機械工業 / 人材育成 / 融合化 |
Research Abstract |
機械工業の集積地である長野県坂城町は,中小企業創業の成功例として注目されてきた.坂城町の独立経営の手法を模倣しようと経営実務面では,その成功要因を「坂城ドリーム」「中小企業の学校」として分析しようとする研究が蓄積されている.そして坂城町において独立商業が活発な要因としては気候や地域文化等の複合からなる経営風土を探る分析も存在する.しかしながら,近年の中小企業の新規創業は停滞気味であり,その背景には多額の創業資金を必要とすること,事業用地の土地の確保が地価高騰の影響から困難となっていること,さらには若者,新規学卒者の希望職種として独立自営,事業経営への意識に乏しいことがあげられている.そいのなかにおいて坂城町であ,行政も積極的に機械工業の町としての支援を打ち出し,坂城町に所在する機械工業経営者の出費により「財団法人さかきテクノセンター」を設立し,小規模零細企業のネットワークの確立,共同受注のための交流事業促進を図っている.坂城町の機械工業の後継経営者を主とする交流組織として「ニューリーダ研究会」が存在するが,本研究においては,そのグループの今日までの活動の軌跡を確認し,融合化の事例としての分析と,事業経営としての後継者問題への認識と中小企業の雇用問題の三点について,各グループ参加者のヒアリングを実施してきた.本年度の調査では,プラスチック金型設計制作の事業者を中心に,グループにおける情報交流の実態を追証したが,次年度はグループの共同受注,共同開発にむけての課題を含めた人材育成の分析をすすめていきたい.
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