1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06402011
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
家 泰弘 東京大学, 物性研究所, 教授 (30125984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小黒 勇 東京大学, 物性研究所, 助手 (80169268)
遠藤 彰 東京大学, 物性研究所, 助手 (20260515)
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Keywords | 半導体ヘテロ構造 / GaAs / AlGaAs / ワイス振動 / 分数量子効果 / 希薄磁性半導体 |
Research Abstract |
本年度は前2年度の研究を継続・発展させて以下のような成果を挙げるとともに,将来につながる新しい試みも行った. 分子線エピタキシ-法により高移動度GaAs/AlGaAsヘテロ構造2次元電子系および超格子試料を成長した.これらに微細加工を施すことによって超構造をもつ試料を作製し,量子輸送現象の測定を行った.2次元電子系を用いた実験として, (1)周期的磁場による磁気抵抗の整合振動の実験を行い,歪み成分によるポテンシャル変調による効果と磁場変調による効果とがゲート電極から2次元電子までの距離にどのように依存するかを明らかにした. (2)2次元電子系にスプリットゲートによる量子ポイントコンタクトを付けた試料の2端子抵抗を,分数量子ホール状態において測定し,カイラルラッティンジャー液体理論との比較を行った. (3)GaAs/AlGaAs超格子試料の垂直伝導における角度依存磁気抵抗振動の測定を行った. などを実施した. 分子線エピタキシ-法によって作製した希薄磁性半導体(In.Mn)As.(Ga.Mn)Asの磁性と伝導を調べた.これらの系ではMn局在スピンとキャリア(正孔)スピン間の交換相互作用によって強磁性が発生し,スピンに依存した特異な伝導現象が見られる.(Ga.Mn)AsにおいてはMn濃度を増やして行くと絶縁体・金属・半導体転移が見られ,特に半導体相においては巨大磁気抵抗が観測された.
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