1995 Fiscal Year Annual Research Report
多連装計数系をもつ放射光粉末回折計を用いた鉱物の高分解能構造解析
Project/Area Number |
06402020
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
虎谷 秀穂 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (20143662)
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Keywords | 放射光 / 粉末回折計 / 多連装計数系 / 高分解能回折データ / 結晶構造解析 |
Research Abstract |
本研究は、平板試料・反射型としては世界で初めての多連装計数系を備えた放射光用粉末回折装置を設計・製作し、それを用いて高分解能粉末回折データを収集し、鉱物をはじめ、多くの無機結晶の構造を明らかにすることを目的としている。平成6年度よりスタートした本研究の初年度において、回折計の基本設計、詳細設計を行い、装置の製作を行った。平成7年度においては、まず、4月につくばの高エネルギー物理学研究所・放射光実験施設に装置を搬入・据え付けを行った。ついで、5月、6月に最初の放射光を用いた実験を行い、分解能・強度に関する基本データを収集した。その結果、分解能は半値幅で0.022°、強度は40,000counts/sと、この高分解能において極めて高強度を記録し、しかも従来の1/5の時間で測定できることが実証された。その後、夏の期間においてビームラインの改修がなされ、秋の実験期間中においては、11月、12月にそれぞれ新しくミラーを備えた光学系を用いて実験を行った。そ結果、集光のために分解能が若干下がったものの、強度では100,000〜120,000counts/sと、従来にない高強度が得られることが示された。また、装置の実用性を示すため、リ-トベルト法を用いた鉱物結晶の構造解析を行った。
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Research Products
(1 results)