1996 Fiscal Year Annual Research Report
表面電子分光による半導体表面化学反応の放射光励起効果と反応機構の研究
Project/Area Number |
06402022
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末光 眞希 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (00134057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠田 義晴 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20232986)
庭野 道夫 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20134075)
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Keywords | 光励起プロセス / 半導体結晶成長 / 紫外光電子分光 / 水素脱離反応 / その場観察 / 気相成長 / 光電子強度振動 / Si (100) |
Research Abstract |
気相成長による半導体薄膜単結晶成長法は今日の高品質半導体デバイス製造に欠くことのできない技術となっている。本研究は、反応プロセスの高精度な制御のため気相成長時の固体表面反応素過程を解明することと、さらにプロセスの低温化のためプロセスを律速している固体表面化学反応を光で励起し促進する光励起プロセスを試行・解析することを目的の柱としている。本年度に得られた具体的な研究成果を以下に記す。 1.Si(100)上のシランの解離吸着機構について、成長速度および表面水素量の観点から研究した。その結果、600℃以上では4サイト、600℃以下では2サイトを必要としてシランが表面に解離吸着する事がわかった。さらにこの吸着素過程の温度依存性は準安定状態SiH_3の生成・脱離と深く関わっていることが判明した。 2.Si(100)上でシリコンホモエピタキシャル中に生ずる光電子分光スペクトルの表面順位強度振動はその物理的起源として表面バンド分散の異方性にあることが判明した。 3.シリコン熱酸化初期過程を調べるため、本研究グループが開発した『リアルタイム光電子分光システム』によりシリコン2p内殻単位を観測した。その結果、Si/SiO_2界面に付随するサブオキサイド構造が各配位毎に明瞭に観察され信頼性の高い構造解析が可能となった。さらに各成分強度の酸化中リアルアイム側定から、酸化は酵素が1配位、2配位と徐々に4配位まで進行するのではなく、局所的に一気に4配位構造(すなわちSiO_2)まで生ずることがわかった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M. Suemitsu: "H_2-TPD study on the difference in the growth kinetics between SiH^4- and Si_2H_6-GSMBE" Surface Science. 357-358. 555-559 (1996)
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[Publications] M. Suemitsu: "A model for the temperature-dependent adsorption kinetics of SiH_4 on Si (100)" Applied Surface Science. 107. 81-84 (1996)
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[Publications] Y. Enta: "Band-dispersion-originated photoelectron intensity oscillations during Si epitaxial growth on Si (100)" Jounal of Electron Spectroscopy. 80. 173-176 (1996)
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[Publications] Y. Enta: "Growth kinetics of thermal oxidation process on Si (100) by real time ultraviolet photoslsctron spectroscopy" Applied Surface Science. 100/101. 449-153 (1996)
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[Publications] H. Sakamoto: "Kinetics of dissociative adsorption of dichlorosilane on Si (100) 2×1" Applied Surface Science. 107. 68-74 (1996)