1995 Fiscal Year Annual Research Report
走査型マイクロ蒸発源による密度変調・歪整合型SiGeC格子の研究
Project/Area Number |
06402024
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高柳 邦夫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科材料化学, 教授 (80016162)
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Keywords | 走査型トンネル顕微鏡 / マイクロ蒸発源 / 電界蒸発 |
Research Abstract |
平成7年度はSTM駆動機構付きマイクロ蒸発源を購入した。STM駆動付きマイクロ蒸発源は、シリコン、ゲルマニウム、カーボンの蒸発を目的にして購入した。ミクロンあるいはナノメータサイズのマイクロ蒸発を可能とする蒸発方法として、“原子間隙での電界蒸発法"を採用することとした。これは、蒸発源を針状に尖らせて基板表面に原子間隙にまで近づけ、連続的に電界蒸発させる方法である。研究申請時に着想した蒸発方法より優れた方法で、高融点の金属やシリコンなどの半導体などの蒸発が安定して可能である。また、加熱法よりもさらに小さなマイクロサイズの蒸発源が出来る新しい方法である。現在まで、電界蒸発法が良く研究されているタングステンを蒸発源として、実験を繰り返し、蒸発源と基板の距離を100nmとすると、数ボルト印加するだけで、蒸発が進むことを電子顕微鏡観察で確認した。電圧を急激に増やすと、深針に急激な変化がおこり、球状物体が基板表面に付着するという、予想外のことがあきらかとなった。このように、マイクロ蒸発源に関しては、“原子間隙での電界蒸発"現象、すなわち、電子顕微鏡の中で蒸発源を試料基板表面に原子間隙にまで近づけて電界印加したときの電界蒸発過程そのものが直接観察できるようになった。そのため、本研究課題の遂行に必要な“原子間隙電界蒸発"の理解が進んだ。
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[Publications] T. Onozawa: "A-15 Type Structure of Ultra Fine Cr particles studied by UHV-HRTEM" Surface Science. (in press). (1995)
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[Publications] Y. Naitoh: "Visualization of Tip-Surface Geometry at Atomic distance by TEM-STM Holder" Surface Science. (in press). (1995)
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[Publications] K. Takayanagi: "Surface Transmission Electron Micoescopy: Structures with Truncation" Surface Review and Letters. (in press). (1996)
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[Publications] M. Mitome: "Optimum Condition of Convergent Beam Illumination for Observation of Local Structure by High-Resolution Transmission Electron Microsopy" Ultramicroscopy. (in press). (1996)