1996 Fiscal Year Annual Research Report
地球コア形成の素過程に関する実験的研究一希ガス地球科学的アプローチ
Project/Area Number |
06403002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 准一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80107945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋爪 光 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90252577)
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Keywords | 希ガス / 分配 / 質量分析計 / コア / 高圧 / 金属 / シリケイト |
Research Abstract |
前々年度のグラファイト試料容器を用いた実験では希ガスは金属にはほとんど入らないという結果が得られていたが、前年度のMgOの試料容器を用いた実験では金属とシリケイトに同量程度分配されることが新たに判明していた。我々は、前者の場合には金属に炭素が大量に溶け込み、このことが分配に影響を与えるのかもしれないと推測していた。走査型電子顕微鏡での観察などで、まさにMgO容器と試料が反応していることが判明した。当該年度も、窒素の分配を中心に測定を試みたが、試料容器と試料が反応しないように試料容器を工夫した。同時に試料中の炭素の量も測定し、鉄中に溶解する炭素が分配にどうように影響するかを中心に調べた。前々年度、前年度に引き続き、試料には一の目潟産レルゾライトの粉末と純鉄を混合したものを用意し、MgOの半焼結体、およびフォレストライト容器を用いた。MgOあるいはフォレストライト容器の内側にMoのホイルを巻き、試料容器とシリケイト試料が反応しないように工夫した。また、鉄の下にMgOを置き、鉄とMoが直接反応しないようにした。圧力を2GPaにし、炭素の含有量を変えた条件下での実験を詳細に行った。この結果、試料中の炭素の量を任意に決めることができるようになった。金属鉄に取り込まれる炭素の量は0.5から5wt%であり、炭素が金属鉄に溶け込むに従い、窒素、アルゴンの金属鉄への溶解は減少するという面白いことがわかった。また、隕鉄試料についても希ガス測定を行ったが、宇宙線による放射性起源のものが中心であった。
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[Publications] Matsuda,J: "Noble gases in metal and shreibersite of the Acuta(IIIAB)iron meteorite" Meteoritics. 31. 227-233 (1996)
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[Publications] Matsuda,J: "Noble gas study of a Philippinite with an unusually large bubble" Meteorities. 31. 273-277 (1996)
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[Publications] Shibata,T.: "Noble gas solubility in binary CaO-SiO_2 system" J.Geophys.Res.Lett.23. 3139-3142 (1996)
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[Publications] 松田准一: "希ガス同位体による宇宙地球科学" Radioisotopes. 45. 556-571 (1996)
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[Publications] 橋爪 光: "窒素・炭素の親鉄性に関する実験的研究-地球コア中の軽元素の定量をめざして-" 火山. (印刷中). (1996)