1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06403034
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宍戸 昌彦 岡山大学, 工学部, 教授 (60026268)
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Keywords | たんぱく質 / 非天然アミノ酸 / フレームシフト / ストレプトアビジン / 蛍光スペクトル |
Research Abstract |
1.83位に種々の非天然アミノ酸を結合したストレプトアビジンの作製 83位にストップコドンを導入したmRNAが作製され、それと種々の非天然アミノ酸を担持したサプレッサーtRNAとを組み合わせる事によって、83位にナフチルアラニン、2-アンスリルアラニン、フェニルアゾフェニルアラニンなどを導入した超蛋白質が作製できることを確認した。 2.フレームシフト法による超蛋白質の作製 非天然アミノ酸をコードするコドンとして4個の塩基から構成されるフレームシフトコドン(AGGT)を用いる方法を開発した。これによって非天然アミノ酸に割り当てられるコドンの種類が増え、将来2種類以上のアミノ酸を1個の蛋白質に導入する道が開けた。 3.超蛋白質の精製法の確立 非天然アミノ酸が導入された蛋白質だけを取りだし精製するために、蛋白質のN末端側に6個のヒスチジンを導入し、Ni担持カラムによって選択的に取り出す方法を開発した。これによってストレプトアビジンに限らず様々な蛋白質を変異させ、それだけを単離精製する方法が確立した。 4.2-アンスリルアラニンを導入したストレプトアビジンの大量合成と蛍光スペクトルによる解析 表記超蛋白質を大量に作製し、その蛍光スペクトルを測定した。アンスリル基の特徴的な蛍光が検出され、その励起スペクトルからストレプトアビジンのトリプトファンからのエネルギー移動が起こっていることが確認された。これによりアンスリル基が確かにストレプトアビジンの83位に存在することが確認できた。
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[Publications] M.Imaizumi,M.Harada,and M.Sisido: "Fluorescence Behavior of Pyrenyl Group Bound to Anti-Pyrenyl Antibody" Journal of Physical Chemistry. 99(11). 3810-3814 (1995)
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[Publications] H.Narisawa,R.Kishi,and M.Sisido: "Photocontral of Orientation of Photochromic Dichroic Dyes in Cholesteric Polymer Films" Macromol.Chem.Phys.,. 196. 1419-1430 (1995)
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[Publications] K.Kawashima,M.Shisido,and K.Ichimura: "Photocontrolled Attachment of Antl-Azobenzene Antibody onto Azobenzene-Coated Quartz Surfaces" Chem.Lett.,. 1995.
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[Publications] 491-492 (1995)
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[Publications] M.Sisido: "Photoenergy Harvesting on 2-Dimensional Vesicular Assemblies in “Vesicles"" Marcel Dekker Inc.USA(印刷中),
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[Publications] 宍戸昌彦: "超たんぱく質……非天然アミノ酸を含む、人工機能たんぱく質……季刊化学総説「超分子をめざす化学」" 日本化学会編(印刷中),