1994 Fiscal Year Annual Research Report
ヘルメット型脳磁計を基盤とした大脳機能地図作製用SQUID-CTの開発
Project/Area Number |
06404050
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
溝井 和夫 東北大学, 医学部, 助教授 (70157519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白根 礼造 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (30206297)
吉本 高志 東北大学, 医学部, 教授 (50091765)
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Keywords | 脳磁図 / 脳波 / 脳機能地図 / SQUID / MRI / 視覚機能 / 聴覚機能 / 体性感覚機能 |
Research Abstract |
本年度は脳磁図による大脳機能地図のカバーする範囲を拡大するとともに,functional MRIによる脳機能地図との有機的な結合をはかった. まず,体性感覚刺激による誘発磁界では,従来の正中神経刺激に加え,手指刺激による機能マッピングを実用化し,すでに臨床応用を開始している.さらに手指運動によるfunctional MRIとの画像の比較にも成功し,加えて手掌の純粋感覚刺激によるfunctional MRIの信号を得ることにも成功した. 聴覚誘発磁界では,従来の長潜時反応のみならず,中潜時反応の機能局在にも成功し,臨床応用も開始した. 視界誘発磁界では,従来大脳皮質視覚野の広い範囲から出現するとされていたパターンリバーサルP100反応が,実際には烏距溝奥の一部から出現していることを突き止めた.また,従来は半視野刺激が広く用いられていたが,全視野刺激でも左右の後頭葉視覚野の評価を行えることが判明し,積極的に臨床応用を開始している.さらに,新規に購入した視覚刺激装置により,functional MRIでも信号が誘発されることを突き止めた. 以上,本年度は視覚・聴覚・体性感覚の刺激系を用いた多機能4次元野機能地図を発展させることができ,さらにはfunctional MRIとの比較も可能となった.最終年度では,さらなる検査法の拡張とともに,臨床応用に適したSQUID-CTのデザインを行いたい.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nakasato N,et al: "Functional localization of bilateral auditory cortices using a MRI-linked whole head magnetoencephalography(MEG)system." Electroencephalogr Clin Neurophysiol. (in press). (1995)
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[Publications] Nakasato N,et al: "Functional brain mapping using a MRI-linked whole head magnetoencephalography(MEG)system." Electroencephalogr Clin Neurophysiol(Suppl.). (in press). (1995)
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[Publications] 中里信和,他: "SQUID脳波計の臨床応用" 電子情報通信学会誌. (印刷中).
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[Publications] 小野靖樹,他: "大脳感覚運動野同定におけるfunctional MRIとMEGの比較" 日本生体磁気学会誌. 7. 296-301 (1994)
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[Publications] 中里信和,他: "ヘルメット型脳磁計による聴覚誘発磁界の左右半球同時測定" 脳と神経. 46. 632-637 (1994)
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[Publications] 関薫,他: "パターンリバーサル視覚誘発磁界におけるP100mの信号源" 脳波と筋電図. 22. 369-374 (1994)